ポスコが次世代交通手段であるハイパーループ・チューブの開発に乗り出す。
ポスコは8日、タタ・スチール欧州とハイパーループ専用鋼材の開発などに対する協約を6日に締結したと明らかにした。タタ・スチール欧州は、インドの鉄鋼メーカーであるタタ・スチールの子会社だ。今回結んだ協約には、構造ソリューションの開発とグローバル・プロジェクト共同参加など、ハイパーループ事業分野全般の内容が含まれた。
ハイパーループとは、真空に近いチューブの中を時速1000~1200キロメートルで運行する磁気浮上高速鉄道だ。2012年にテスラのイーロン・マスク最高経営者(CEO)が初めてその概念を提案した。エネルギー消費量が航空機の8%、高速鉄道の30%水準である上に、二酸化炭素と騒音が発生せず、次世代のエコ交通手段として注目されている。チューブ内の低い気圧を維持するためには、鉄やコンクリートがチューブの素材として適合するとの評価を受けている。
ポスコとタタ・スチール欧州は、直径約3.5メートルの鋼鉄製チューブを提示し、これに適合する高品質の鉄鋼材とチューブデザインを開発する予定だ。欧州などで進行中のグローバル・ハイパーループ・プロジェクトにも共に参加することにした。ポスコ技術研究院のイ・ドンナク院長は「ポスコは10年余り前からハイパーループに関連して、多様な形態の鋼材チューブ設計、構造の最適化の研究を進めてきた」として「最適な鋼材と構造ソリューションを開発し、ハイパーループの実用化に貢献する」と話した。