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OECD、韓国の経済成長率予測を-1.2%から-0.8%に上方修正

登録:2020-08-12 06:30 修正:2020-08-12 12:13
37の加盟国の中で初めて上方修正 
新型コロナ防疫と財政拡張を評価
OECDのビンセント・コーエン事務局経済審査課長が、今月11日に発表した「OECD韓国経済報告書」を政府世宗庁舎につなげられたオンライン上で読み上げている=企画財政部提供//ハンギョレ新聞社

 経済協力開発機構(OECD)は、今年の韓国の経済成長率の予測値を-1.2%から-0.8%へと上方修正した。OECDは今年6月に加盟国全体の見通しを示してから、米国など4カ国に対する個別報告書を発表してきたが、成長率を上げたのは韓国が初めて。

 OECDは11日、「2020年OECD韓国経済報告書」を発表し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第2波がなければ、今年の成長率は-0.8%になるだろうと見通した。また、第2波が発生する場合には-2.0%と予想し、従来の展望より0.5%ポイント上方修正した。韓国の経済成長率予測値-0.8%は今年6月の予測値同様、37カ国の加盟国の中で最も高い数値だ。

OECDによる今年の韓国の成長展望//ハンギョレ新聞社

 OECDは2年ごとに加盟国の経済動向や政策などを総合的に分析・評価して報告書を発表する。韓国は5月に発表される予定だったが、COVID-19などの影響で8月に発表された。

 OECDは、COVID-19に対する防疫と財政拡張政策を肯定的に評価した。同報告書は「一切の封鎖措置なしに防疫成果を収め、経済的被害も最小化した」とし「他の加盟国に比べて雇用・成長率の減少幅が非常に小さい」と分析した。また「韓国政府は財政余力を適切に活用してCOVID-19の影響を防御している」としたうえで、「財政政策を通じた景気浮揚を持続しなければならない」と助言した。

 ただし、OECDは世界的な景気低迷が韓国の回復をさらに遅らせるだろうと見通した。同報告書は「世界的な景気低迷で、COVID-19の第2波がないと仮定しても、輸出と投資が萎縮するだろう」とし、「輸出志向の経済構造を持つ韓国は、海外需要のさらなる萎縮とグローバルバリューチェーンの長期的な崩壊に弱い」と分析した。このようなOECDの分析は、部門別成長率展望値にもそのまま反映された。全体的な経済成長率の展望値(-0.8%)は0.4%上がったが、輸出展望はかえって悪化した。第2波がなければ輸出は-5.7%で、従来の展望(-2.6%)よりもっと落ち込むものとみられる。一方、総投資(-0.7%→2.9%)は増加傾向に転じ、民間消費(-4.1%→-3.6%)は鈍化の程度が緩和されて成長率を支えると予想された。

OECDのビンセント・コーエン事務局経済審査課長が、今月11日に発表した「OECD韓国経済報告書」を政府世宗庁舎につなげられたオンライン上で読み上げている=企画財政部提供//ハンギョレ新聞社

イ・ジョンフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/957424.html韓国語原文入力:2020-08-120 2:06
訳H.J

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