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コロナが襲った空路…大手航空会社、貨物で耐える

登録:2020-04-09 02:24 修正:2020-04-09 07:54
国際線旅客は91.5%減少したが、 
貨物実績4.6%減で善戦
//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で世界の空路が途絶えたことで、先月の国際線旅客は90%以上急減した。そんな中、大手航空会社は貨物輸送で何とか持ちこたえていることが分かった。

 8日に公表された韓国空港公社と仁川空港公社の3月のデータによると、全国の空港から出入国した国際線旅客は約64万8千人で、昨年3月に比べ91.5%も減少した。COVID-19の影響で、世界各国の入国禁止措置と検疫措置の強化によって旅客需要が減ったためだ。

 仁川空港の3月の国際線貨物の実績は、昨年3月より4.6%減少の23万7千トンで、旅客部門に比べると減少幅は小さかった。航空会社別では、大韓航空が10万6000トンで昨年3月に比べむしろ2.2%増え、アシアナ航空は5万6000トンで昨年より2トンほど減少したものの、ほとんど変動はなかった。

 物量は減ったが輸送料は上がった。先月30日現在の貨物運賃指数(TAC Index)基準で、上海-北米間の航空貨物料金は1キロ当たり3.04ドルから6.59ドルへと117%近く高騰した。同指数が導入された2016年以降で最高値だ。

 航空機の運行(供給)が減ったことによる一時的な現象という分析が適切だろう。ハンファ投資証券のキム・ユヒョク研究員は、「航空貨物供給の40%ほどを占める旅客機の貨物室(belly cargo)の空白が続いていることから、運賃は上昇傾向にある」と指摘した。旅客需要の減少で旅客機が運航できなくなったことから、旅客機による貨物輸送の取り扱いがなくなり、輸送料が上がったというのだ。ハナ金融投資研究院のパク・サンボン研究員は「COVID-19の拡散に伴う世界的な景気減速による貨物需要の減少に対する懸念にもかかわらず、3月の航空輸出は比較的善戦した」としながらも「COVID-19の本格的な拡散による世界的な景気低迷が本格化した場合、グローバル貿易の不振による貨物輸送実績の鈍化が懸念される」と指摘した。

 このような一時的恩恵すら、格安航空会社(LCC)は享受できていない。LCCの貨物輸送実績は昨年3月と比べ94.4%も減少した。LCCは貨物輸送専用の航空機を持っていないためだ。

パク・スジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/936229.html韓国語原文入力:2020-04-08 20:42
訳D.K

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