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人口絶壁本格化するか…昨年11月の人口、初の「自然減」

登録:2020-01-31 02:02 修正:2020-02-01 07:16
統計庁2019年11月人口動向 
新生児が死者より1619人少ない 
自然増加率10月0人→11月-0.4人 
年間出生数は30万人ぎりぎりを予想
韓国の月別出生数の推移(単位:人)。上から2017年、2018年、2019年//ハンギョレ新聞社

 昨年11月の出生数は死者数より少なかった。1983年の統計作成開始以来、初めて人口が自然減少した。12月には2017年と2018年の二回人口が減少したことがあるが、1~11月中の自然減は初。このため、今年は人口の自然減少が加速化するという見通しが示されている。

 30日に統計庁が発表した「2019年11月人口動向」によると、11月の出生数は2万3819人で、前年同月比で5.9%減少した。月別の出生数は2016年4月から44カ月にわたり歴代最小記録を更新し続けている。昨年の出生数は11月までで28万1784人で、前年同期に比べ7.3%減少した。したがって昨年の出生数総計は30万人台にぎりぎり届く程度と予想される。

 昨年11月の死者数は前年同月比で5.1%多い2万5438人だった。出生数から死者数を引いた「自然増加」人口は-1619人で、11月で初のマイナスだった。人口1千人当たりの出生数と死者数を意味する「粗出生率」と「粗死亡率」はそれぞれ5.6人と6人。粗出生率から粗死亡率を引いた「自然増加率」は-0.4人で、やはり11月で初のマイナスだ。

 昨年10月は自然増加数が128人に過ぎず、粗出生率と粗死亡率がともに5.9人であり、自然増加率は0人だった。10月で初の自然増加率0人を記録したのに続き、1カ月後にはマイナスに落ちたわけだ。12月は2017年と2018年に生まれた子供よりも死者が多く、人口増加率がマイナスを記録している。しかし、12月は出産を忌避する傾向があるとともに、寒波で死者が増える時期であるという特殊性がある。このような季節要因のない11月に人口の自然減少が現実のものとなった。それゆえ、今年から人口自然減少時代が本格的に始まるのではないかという懸念の声もあがっている。統計庁のキム・ジン人口動向課長は「人口の減少傾向に従い今年は自然減となる月が頻繁に出る可能性があり、年間を通しても自然減の可能性がある」と述べた。

 出生より死亡が多い「自然減」は全体の人口減少とは概念が違う。総人口には国際的な人口移動も含まれるためだ。毎年外国から韓国に流入する人口を考慮すると韓国の総人口は2028年にピークを迎え、その翌年から減少すると予測される。

 しかし、今年から生産年齢人口(15~64歳)の減少は本格化する。政府は今後5年間で生産年齢人口が年平均で約30万人減るものと見て、対策作りに取り組んでいる。企画財政部はこの日、人口構造の変化への対応策の樹立に向けた第2期汎政府人口政策タスクフォースを発足させ、主要課題として女性・若年層による経済活動への参加拡大、生涯教育の強化などを提示した。昨年の第1期タスクフォースは高齢者の雇用延長促進、教員と軍兵力の縮小など長期課題の推進計画を発表している。

イ・ギョンミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/926184.html韓国語原文入力:2020-01-30 11:59
訳D.K

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