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デュポン社、韓国に半導体核心素材EUVフォトレジスト工場を設立

登録:2020-01-10 06:34 修正:2020-01-10 07:47
日本の3つの輸出規制品目のうち一つであり、
次世代半導体の核心材料 
天安工場に2800万ドル規模の投資 
日本、12月にフォトレジスト規制を緩和したが、
供給先の多角化が加速化する見込み 
デュポン社のロゴ//ハンギョレ新聞社

 グローバル化学材料企業のデュポン社が、韓国にEUV(極紫外線)用フォトレジスト(感光液)の生産工場を建設する。EUV用フォトレジストは昨年7月に日本が韓国に輸出規制措置をしていた半導体の主要な材料3品目の一つだ。

 産業通商資源部は9日、米国シリコンバレーでデュポン社のジョン・ケンプ社長とソン・ユンモ長官が8日(現地時間)に面会し、「EUV用フォトレジストの開発および生産施設の構築に向けて韓国に投資することを確定し、大韓貿易投資振興公社に投資申告書を提出した」と発表した。投資申告書に明示した投資金額は2800万ドル。デュポン社は韓国内の子会社であるロムアンドハース電子材料コリアを通じて、1998年から半導体回路基板用素材・部品を生産してきた天安(チョンアン)工場に、EUV用フォトレジストの生産ラインを建てることにした。フォトレジストは半導体シリコンウエハーの上に塗った後、光を受けた部分に化学変化を起こして回路を描く作業に使われる材料だ。特に、EUV用のフォトレジストを使うEUV工程は、次世代の核心技術とされる。

 これまでフォトレジストは90%以上、日本からの輸入に頼ってきたが、今回のデュポン社の韓国投資誘致を機に、米国と欧州など供給先の多角化の動きが加速化するものとみられる。日本は昨年12月、規制3大品目のうちフォトレジストのみを個別許可から特定包括許可に緩和した。韓国が該当製品の輸入先を変えれば、自国企業に打撃を与えることを懸念した措置と思われる。

 ケンプ社長は投資申告書を提出する際、「EUV用フォトレジストの開発・生産に向け、今後、韓国内の主要需要企業と製品実証テストを進めるなど、緊密に協力していく計画だ」と明らかにした。ソン長官は「最近日本政府がEUV用フォトレジストに対する特定包括許可など、日本の輸出規制措置を解決するのに一部進展があったものの、根本的な解決策とは言えない」とし、「韓国政府は主要な素材・部品・装備に対する技術競争力の確保と供給先の多角化を継続して推進していく」と強調した。

 一方、ソン長官は9日(現地時間)、シリコンバレーで韓国投資に関心を持っている米国の投資家たちを対象にしたラウンドテーブルを主宰した。半導体や自動車、水素経済、再生エネルギー、情報技術(IT)、ベンチャーキャピタル分野の企業10社を招待し、韓国政府の水素経済活性化のロードマップや主要な素材・部品・装備の競争力強化対策などに対する説明をし、韓国への投資誘致のための支援政策などを広報した。

キム・ウンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/923784.html韓国語原文入力:2020-01-10 02:12
訳H.J

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