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25年前、初の「円滑継承」前例残したク・ジャギョンLG名誉会長

登録:2019-12-16 02:09 修正:2019-12-16 14:14
LG本家の経営の伝統は… 
保守的「長子継承」4代続く 
ホ氏一家と対立なく系列分離
ク・ジャギョンLG名誉会長が14日に死去した。享年94歳。ク名誉会長は1925年生まれ。LG創業者の故ク・インフェ会長の長男でLGグループ第2代会長。写真は1985年4月、ク名誉会長が金星精密(現LGイノテック)光州工場の竣工式で工場を視察する様子=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 1947年のラッキー化学工業、1950年の金星社の設立を皮切りとして現在のLG化学やLG電子などへとつながるLGグループは、保守的な「長子継承」原則を依然として守り、4代にわたって経営を続けている。LG経営者のク氏一家は、共同経営関係だったホ氏一家と大きな対立もなくLGとGSに系列分離したことでも有名だ。

 14日に死去したク・ジャギョンLG名誉会長は、創業者のク・インフェ初代会長が1969年12月にこの世を去った直後の1970年に第2代会長に就任した。創業者である初代会長の6男4女中、ク名誉会長は長男で、45歳となる年のことだった。25年後の1995年、ク名誉会長は世代交代を掲げ、70歳で会長職から退くと宣言した。韓国の財閥では初の「円滑」継承で、財界に新鮮な波紋を広げた。彼が会長から退く際、「創業メンバー」に数えられる長老会長団もともに退陣させた。後継者の負担を減らすためだった。

LGグループのク・ジャギョン名誉会長の歩み//ハンギョレ新聞社

 ク名誉会長の後を継いで第3代会長を務めたのは長男のク・ボンム会長だった。昨年5月にこの世を去ったク・ボンム会長は課長職からスタートし、1995年に会長職に就くまで20年にわたって実務経験を積んできた。ク・ボンム会長は2004年、弟でヒソングループのク・ボンヌン会長の息子のク・グァンモ現会長を長男として養子に迎えた。1994年に事故で一人息子を失い、LG本家の「長子継承」という原則を固守するためだった。ク・ボンム会長には他に2人の娘がいる。ク・ボンム会長が昨年死去した後、ク・グァンモ会長は40歳で第4代会長に就任した。LG本家の長子継承原則をめぐっては、他の財閥と違って紛争がない背景となっているという評価と、女性の経営参加を排除する後進的な態度であるだけに、時代錯誤という批判が同時に出ている。韓国の財閥本家の「血族中心」経営でも保守的な家風がいっそう際立っている。

 LGのク氏一家は、ク・インフェ初代会長時代から現在のGSグループのホ氏一家と共同経営関係を続けてきたが、2004年にLGとGSに系列分離された。ク氏側は電子や化学、通信などを担い、ホ氏側は精油や流通、ホームショッピング、建設などを担うこととした。共同経営関係も異例だが、円滑に系列分離が行われたことも財界では話題となった。「一度付き合えば別れてはならず、やむを得ず別れたとしても敵になるな」というク初代会長の考えが受け継がれてきた結果だとLGは説明した。

ソン・ギョンファ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/920923.html韓国語原文入力:2019-12-15 21:45
訳D.K

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