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サムスン・バイオの後ろに韓国最大の法律事務所…「粉飾決算」否定に会計学者を総動員

登録:2018-05-12 21:51 修正:2018-05-13 09:48
教授8~9人「適法な会計処理」と 
金融監督院に次々意見書提出 

一部はマスコミのインタビューも 
キム&ジャンが草案・資料提供の情況

「サムスン、会計学者など意図的に引き込んだなら 
自ら失点を招く手」
サムソン・バイオロジクスの内部=資料写真//ハンギョレ新聞社

 「故意の粉飾決算」の疑いを受けているサムソン・バイオロジクスが、韓国内の会計学権威者を多数動員して、自らの会計処理が適法だったという主張を書いた意見書を金融監督院に提出させた事実が明らかになった。この過程で、サムソン・バイオロジクスへの防御論理提供および会計学者らとの接触は、キム&ジャン法律事務所が担当した。これはチェ・ジョング金融委員長が9日、異例にもサムソン・バイオロジクス制裁・審議過程でサムスン側と利害関係にある専門家の介入を排除せよとの緊急指示を下した背景と見られる。

 10日の金融当局と複数の会計専門家たちの話を総合すれば、キム&ジャン法律事務所は昨年下半期に入って国内の会計分野の権威者らと集中的に接触し、サムソン・バイオロジクスの会計処理が適法だという趣旨の意見書を金融監督院に提出するよう依頼したことが確認された。こうした過程を経て、ソウル大学のチェ・ジョンハク教授(経営学部・元金融委員会監理委員)と梨花女子大学のハン・ジョンス教授(経営学・国際会計基準解釈委員会委員)、建国大学のシン・ヒョンゴル教授(経営学)など、少なくとも8~9名の専門家たちが金融監督院に意見書を提出した。彼らは概して最低数百万ウォン水準の用役費を代価として受け取ったことが分かった。金融当局関係者は「昨年末頃、元韓国会計学会長をはじめ名前を聞いただけでも分かるくらいの会計学権威者の意見書が相次いで入ってきた」として、「他の特別監理事件に比べて非常に異例なことだった」と明らかにした。

 匿名を希望したある大学教授は「私にも意見書作成要請が入ってきて、腐心のあげく断ったことがある」として「意見書を書いた教授たちは互いに誰がどんな内容で意見書を作成したのか知らなかった」と話した。また別の大学教授は「サムソン・バイオロジクス側の会計パートが脆弱なので、キム&ジャン法律事務所が争点別に意見書の草案を構成して依頼したものと聞いている。 意見書作成に必要な資料もキム&ジャン側が随時提供したと聞いた」と伝えた。

 意見書を出した学者のうち一部は最近マスコミのインタビューにも出ている。シン・ヒョンゴル教授は5月8日付の『毎日経済』に掲載されたインタビューで「会計が分かる人ならば、サムソン・バイオロジクスの会計処理が国際会計基準(IFRS)に従ったものであることに同意するだろう。 行政訴訟にまで行った場合、サムスンは勝訴できる」として「サムスンを擁護しようというのではなく、会計詐欺を立証する客観的証拠が不充分だということを指摘しているのだ」と話した。

 これと関連してシン教授はハンギョレとの通話で「2015年当時のバイオジェン(サムソン・バイオエピスを設立したサムソン・バイオロジクスの合弁会社)のコールオプション行使の可能性にともなう潜在的議決権が発生したかどうかについての意見書を、キム&ジャンの依頼で作成した」と明らかにし、「ただし、マスコミのインタビューは意見書提出とは関係なく、学者的所信にしたがったもの」と話した。「(金融監督院が持っている)客観的証拠が不充分だ」と判断した理由については「現在の時点では確信し難い。 監理委員会まで行ってみなければ(証拠が存在するかどうかは)分からないと思う」と一歩後退した。チェ・ジョンハク教授は「昨年キム&ジャン側からソウル大学経営学部の会計学専攻の教授たちに意見書の依頼があった。ソウル大の他に高麗大学など他の大学にも依頼が行ったと聞いている。 当時私が提出した意見書には、バイオジェンのコールオプション行使の可能性がかなり高まったという前提で、こうした場合従属会社を関係会社に変えて帳簿を作成するのが正しいという内容を入れた。ただし、現在金融監督院が問題にしている部分については、詳しいことは分からない」と話した。

 金融監督院は1日、サムソン・バイオロジクスが2015年度の監査報告書を作成する過程で子会社であるサムソン・バイオエピスの価値を故意に膨らませており、粉飾決算の疑いがあるという暫定調査結果を発表した。サムソン・バイオロジクスの粉飾決算容疑に対する制裁審議・議決は、17日の監理委員会と23日の証券先物委員会などを経て最終的に確定される。9日にチェ・ジョング金融委員長が、サムソン・バイオロジクス粉飾決算疑惑に関する審議過程からサムスン側と利害関係にある専門家を排除するようにと緊急指示を下したのも、多数の会計専門家が利害衝突する可能性があるという情況を把握したためだ。 後続手続きである監理委員会と証券先物委員会の審議過程で、サムスン側と用役契約を結んだ専門家が参加した場合、公正性が毀損される可能性があるという趣旨だ。

 金融委の主要な関係者は「サムソン・バイオロジクス側が専門家グループを意図的に引き込んだとすれば、自ら失点を招く手を用いたことになる」と話した。 サムソン・バイオロジクス側はキム&ジャンの法律的助言を受けているかについて「確認することはできない」と明らかにした。キム&ジャン法律事務所側も「顧客が同意しない場合には法律諮問の有無を外部に公開できない」と明らかにした。キム&ジャンのユン・ビョンチョル弁護士(国際商業会議所(ICC)国際仲裁裁判所常任委員)は、2016年8月からサムソン・バイオロジクスの社外理事兼監査委員を務めている。

キム・ギョンナク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/844167.html 韓国語原文入力:2018-05-11 05:01
訳A.K

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