登録 : 2017.08.25 03:49 修正 : 2017.08.25 07:47

通商をめぐり韓中、韓米の軋轢が深まる中 
大統領府「新通商ビジョンと戦略発表する」 
新たなFTAの推進などが盛り込まれる見込み 
「大企業・輸出中心から脱皮し 
所得主導の成長を後押しすべき」との指摘も

キム・ヒョンジョン産業通商資源部通商交渉本部長が今月22日午前、国会で開かれた産業通商資源中小ベンチャー企業委員会に出席して考え込んでいる=カン・チャングァン記者//ハンギョレ新聞社
 韓米自由貿易協定(FTA)改定をめぐる駆け引きや高高度防衛ミサイル配備をめぐる韓中の軋轢、米中の通商紛争など、激しく揺れ動いている対外経済通商環境に対応するため、文在寅(ムン・ジェイン)政権が新通商戦略を近く発表する予定だ。通商専門家らは「大企業による輸出」一辺倒の従来の通商戦略を新政権が掲げる所得主導の成長論にあわせて見直すと共に、韓米FTA交渉戦略も所得主導の政策と緊密に連携する形で立てるべきだと指摘する。

 大統領府のある高官は24日に行ったハンギョレとの電話インタビューで、「新通商政策ビジョンと戦略を通商交渉本部が近いうちに発表する」と話した。トランプ大統領が掲げる保護貿易主義の波の中、貿易収支の赤字規模をめぐり、巨大経済圏の間で相次いで勃発している“通商戦争”に対応するため、新たな通商政策方向を盛り込んだビジョンを発表するということだ。新しい政策には、貿易通商と外交安保問題を統合し連携するという内容が盛り込まれる見込みだ。キム・ヒョンジョン通商交渉本部長は、4日の就任演説で「保護貿易主義が拡散し、世界通商の枠組みが変わっているのに、従来の対応方式では銃声のない通商戦争で百戦百敗するだろう」としたうえで、「地政学とエネルギー問題を貿易関連の問題と融合し、国益を守って行かなければならない」と述べた。相手国との経済分野の交渉テーブルでも、外交安保の懸案と米国産液化天然ガス(LNG)・シェルガスの輸入など、エネルギー(安保)問題を総合的に考慮するなど、政府レベルの交渉議題の調整機能を強化する方針を固めたものと見られる。

 新規自由貿易協定の締結も積極的に推進する予定だ。韓日中が参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)や南米共同市場、ロシアなどユーラシア経済連合、メキシコとのFTAを加速化する方針だ。キム本部長は22日、「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への公式参加を検討する」と明らかにした。現在、韓国が締結・発効中の自由貿易協定は15(計52カ国)に達する。

 このような中、従来の輸出主導の成長戦略に対する精巧な矯正と省察が新通商戦略に含まれるべきという声もあがっている。キム・ヤンヒ大邱大学教授(経済学)は「新政府の経済政策は内需・中小企業・賃金所得が率いていく所得主導の成長論だが、これまでの通商政策は大企業の輸出主導型だったため、所得主導の成長論とは一定の乖離がある」と話した。いわゆる「経済領土」をさらに広げて「国益の最大化及び利益のバランス」を追求してきた過去の戦略から方向転換し、大きな枠組みでの政策的な調整が必要だという主張だ。例えば今後、韓米FTA交渉などで個別品目・産業をめぐって激しいやり取りが行われる公算が大きいが、中小企業や雇用創出効果が大きい輸出や内需の品目・産業を中心に、韓国が勝ち取り、守るべき交渉目標に掲げるべきということだ。

チョ・ゲワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017-08-24 22:13
http://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/808151.html 訳H.J(1566字)

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