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初のリコール事態…サムスン電子の実績展望にも赤信号

登録:2016-09-02 23:09 修正:2016-09-03 06:40
紅彩認識技術などで発売序盤に人気集めたが 
バッテリー不良に足をとられ大規模リコールへ 
サムスン電子内外「1000億円台の損失予想」 
「信頼回復機会になりうる」評価も
サムスン電子無線事業部のコ・ドンジン事業部長(社長)が2日午後、ソウル太平路(テピョンノ)の社屋でギャラクシーノート7のバッテリー欠陥に対する調査結果とリコール措置を発表し、頭を下げて謝罪している=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 アップルと共にスマートフォン市場を主導してきたサムスン電子は、わずか半月前に紅彩認識などの革新技術を適用した「戦略スマートフォン」ギャラクシーノート7の発売で世界市場の大きな関心を集めた。しかし「バッテリー爆発」という致命的欠陥があらわれ、サムスン電子は実績悪化憂慮はもちろん、イメージ悪化という危機に直面することになった。

 サムスン電子は2日、韓国内外から35件の焼け焦げたバッテリーに関連した不満を受け付けており、これは100万台に24台が不良な水準だと説明した。しかし、「消費者の安全を最優先と考え、販売を中断し全量リコールに入る」と明らかにした。果敢なリコールで信頼を回復するための決断と言える。緑色消費者連帯は「異例で革新的な措置だ。今後も消費者権益を最大限に保障する補償および交換政策が慣例化されることを願う」と評価した。社内ではバッテリーのみを交換する部分リコールも検討されたが、スマートフォン戦略と会社のイメージを考慮して全面リコールすることに決めたという。

 ギャラクシーノート7は、先月19日の発売と同時に韓国国内の予約販売物量だけで40余万台に達するほどに人気を呼んだ。だが、そのわずか5日後、充電中に爆発したと主張する文や写真がインターネットに掲載され、波紋が広がった。以後、壊れて黒焼けになった製品の写真が相次いでインターネット上に出回り、消費者の不安が高まった。

 サムスン電子は自社の調査で、バッテリー不良が原因であったと説明した。バッテリーセルの製造工程で、内部の絶縁テープの問題で陰極と陽極が誤ってショートし過熱や火災につながったという説明だ。サムスン電子は「バッテリー内部でセルの極端子が押されたり、絶縁テープが乾燥する過程で一部収縮し問題が発生した。この二つの要因が同時に発生する時に問題が起きることを確認した」と明らかにした。サムスン電子無線事業部のコ・ドンジン事業部長(社長)はまた「バッテリーを包むパウチパックは電池を巻くことになっているが、いくつかが一部弱い部分側に上がっている現象が発見された」と話した。設計の問題ではなく、製造工程でバッテリーが不良に作られ、3種の不良が把握されたということだ。

 サムスン電子は初期発売対象国の韓国、米国、台湾など10カ国で供給された250万台をリコール対象としたが、このうち140万~150万台はすでに消費者に渡り、残りは移動通信企業などが保有していると説明した。1日にギャラクシーノート7が発売された中国では、問題のバッテリー製造業者の生産分は入っていないため、中国はリコール対象ではないと説明した。今までに生産されたギャラクシーノート7にバッテリーを供給した企業は2社ある。バッテリーを供給したサムスンSDIも窮地に立たされた。SDIは一部の物量は中国企業に委託したという。

 今回の事態で、サムスン電子の評判と実績には悪影響が避けられない。当初、第3四半期の営業利益は7日に公開予定のアップル「iPhone7」など競争製品発売によるマーケティング費用の増加で、8兆ウォン(約7400億円)を超えた第2四半期には至らないと展望された。しかし、ギャラクシーノート7に対する市場の良い評価をベースに最近は楽観的展望が有力だった。サムスン電子は今回のリコールに1兆~1兆5千億ウォン(9300億円~1兆4000億円)の費用がかかると推算しているという。製品販売が中断されるうえに、イメージ失墜を考慮すれば実損害はそれ以上になると見られる。コ社長はリコール費用について「心が痛むほど大きな金額」と話した。

 ある証券会社の研究員は「iPhone7の発売に先立ち市場を先行獲得しようとする戦略も水泡に帰した。販売を再開しても販売量は200~300万台に留まるかもしれない」と話した。彼は「ギャラクシーノート7には半導体が大量に入るので、部品部門にも否定的影響を及ぼしかねない。第3四半期の実績は7兆ウォン(約6500億円)台も守れないかもしれない」と見通した。ただし、新韓金融投資のソ・ヒョンチョル企業分析部長は「短期的には費用が増加するだろうが、弥縫策ではなく製品全体の交換対策を出したので、消費者の信頼を得たと見る。中長期実績には肯定的」と話した。

イ・チュンシン、キム・ヒョジン、イ・ジェソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/it/759738.html 韓国語原文入力:2016-09-02 21:50
訳J.S(1993字)

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