サムスン電子が、発売から2週間で相次ぐ“爆発”論議に包まれたギャラクシーノート7の大規模リコールを検討していることが、1日、分かった。サムスン電子は問題になったギャラクシーノート7を回収し、正確な発火原因を調査しているが、2日に製品欠陥の有無に対する判断と対応策を発表する予定だ。
先月19日に発売されたギャラクシーノート7は韓国国内だけで40万台ほど販売されたものと推定される。海外での販売量まで合わせればリコール規模はさらに大きくなる。
充電中にバッテリーが「バン!」という音を発し爆発したという情報提供が相次いだことを受け、サムスン電子は韓国国内での流通物量供給を今週初めから一時中断した。サムスン電子は「ギャラクシーノート7の品質点検のための追加検査を実施しており、出荷が遅れている」と説明した。
サムスン電子は2013年と2014年にもギャラクシーS3とギャラクシーノートシリーズのバッテリーが膨らむ現象が確認され、無償交換を実施したことがある。サムスン電子がこのように着脱式バッテリーの不良のためにバッテリーを交替したことはあるが、一体型バッテリーの問題でリコールを行ったケーズはこれまでなかった。ある電子業界関係者は「リコールが決まれば、サムスン電子にとって大きな打撃だ。海外に輸出された物量を再び持ち帰らなければならず、金銭的損害はもちろん、イメージにも悪影響を及ぼすだろう」と話した。
情報通信技術業界の関係者は、バッテリー不良が原因と言われていることに対し、「ギャラクシーノート7の一部のバッテリーは中国製」とし「競争企業のアップルのiPhone新製品より先に製品を出そうとして、安定化テストなどに無理が生じたのかもしれない」と話した。iPhoneの新製品は7日に初めて公開される予定だ。
これに先立って国家技術標準院は先月31日、サムスン電子に対して製品不良主張について原因を調査し報告するよう要請した。ギャラクシーノート7に製品欠陥があることが確認されれば、サムスン電子が自主的リコールを実施するか、国家技術標準院がリコールを命令することもできる。
インターネットコミュニティと移動通信の流通店舗には、払い戻しやリコールを問い合わせするユーザーが増加している。緑色消費者連帯全国協議会のイ・ドクスン常任委員長は「一週間でバッテリーの爆発事故が7件も発生した。販売された全量をリコールし、消費者を保護する必要がある」と話した。
ギャラクシーノート7のバッテリー爆発論議が続き、史上最高値を更新していたサムスン電子の株価も二日連続で下落した。先月31日に前日より1.52%下がったのに続き、1日にはさらに2.04%下落し、158万7000ウォン(約14万7千円)で取引を終え、約2週間ぶりに160万ウォン台を下回った。サムスン電子の株価は第1,第2四半期の実績好調と部品部門での実績改善期待感、ギャラクシーノート7の販売好調期待で、先月18日に初めて160万ウォン台を超えた。当初、第2四半期実績を牽引したスマートフォン部門の利益が、第3四半期には競争激化によるマーケティング費上昇で減少すると予想されたが、ギャラクシーノート7の初期市場反応が良く負担が大幅に減ったという評価が出てきたためだ。ギャラクシーノート7のバッテリーをめぐる問題に株式市場が注目する所以だ。