資本財・中間財が中心になっている韓国の産業構造を消費財中心に変えなければならないという診断が相次いでいる。
韓国開発研究院(KDI)のチョン・ギュチョル研究委員は10日、「グローバル投資不振が韓国経済に及ぼす影響」という報告書で「2008年金融危機以後、世界経済は消費以上に投資萎縮が顕著だった」として「世界経済の投資不振が長期間続く可能性が高いという点を念頭に置いて、消費財中心の産業構造改編が急務」と明らかにした。
報告書によれば、2014年現在で韓国の政府消費と民間消費が世界総生産に占める比重は2007年対比でそれぞれ0.82%、0.91%高まった。 反面、同じ期間に企業の設備投資などを含む固定資産投資は1.74%減少した。
このような世界経済の成長構造は、半導体や自動車のような中間財と資本財の輸出比重が高い韓国経済にとって不利と分析された。 実際、チョン委員が世界経済の成長構成変化にともなう韓国経済への影響を調べたところ、世界の成長率が同じように1%下落しても、消費中心に成長率が減少すれば韓国の経済成長率は0.25~0.41%の下落に終わるが、投資を中心に世界経済が悪化すれば韓国経済の成長率は最大で1.17%も下落することが明らかになった。
チョン委員は「韓国の主要輸出品目を見れば、世界経済の投資規模に影響を強く受ける中間財と資本財の比重が非常に高い」として「特に世界成長率が投資不振で1%下落する時、電機電子業種と機械業種では3%以上も生産が減少すると予測された」と話した。
このような警告は国際通貨基金(IMF)からも出てきた。 国際通貨基金は今月3日(現地時間)発表した「アジア・太平洋経済展望報告書」で「輸出・製造業・投資中心から内需・サービス業・消費中心に産業構造を改編している中国を念頭に置く時、これまで中国に資本財と中間財を多く輸出してきた韓国と台湾が受ける衝撃は非常に大きいことが分かった」と明らかにした。
具体的に中国経済が消費は1%増加し投資は1%下落する場合、韓国経済の成長率は0.11%下落するだろうと国際通貨基金は分析した。 中国の成長率が維持されても、消費の成長寄与の割合が大きいほど韓国経済は打撃を受けるということだ。 国際通貨基金アジア太平洋担当局のイ・チャンヨン局長は先月14日、ハンギョレとのインタビューで「中国経済が好転しても、その効果は国ごとに異なる」として「消費財を(中国に)売っている国家は利益を、中間財を売っている国は衝撃を受ける。 (中間材を売っている)韓国は旅行、ヘルス、整形などの消費財を作って売らなければならない」と明らかにした。