対中国競争力格差、ますます減少
世界占有率は上昇「かすかな希望」
韓銀「中小企業R&D基盤拡充を」
4大主力産業を中心に韓国の世界市場競争力は良くなったが、中国との格差は狭まったという分析結果が出た。
26日、韓国銀行新興経済チームのノ・ウォンジョン課長らが出した報告書「韓中競争力分析および今後の対応方向」によれば、4大輸出主力産業のうち鉄鋼金属産業を除き競争力が揃って改善された。 機械産業の世界市場占有率が2005年の3.7%から2013年には4.9%に高まったのをはじめ、石油化学産業が2.0%から2.6%、電子産業が5.3%から5.7%にシェアを伸ばした。 反面、鉄鋼金属産業は3.1%から3.0%に小幅減少した。
しかし、中国との比較では市場占有率の上昇幅が大きくなく、対中国競争力は弱まった。 報告書は特に、輸出品の比較優位を計る際に広く使われている顕示比較優位指数という指標を活用して評価した結果、競争力格差が縮小していることが確認されたと明らかにした。 電子、機械産業、鉄鋼金属産業の競争力差が弱まった中で石油化学産業だけがやや強まったという。 石油化学産業の場合、芳香族、プロピレンなどの中国対比市場占有率が高またのは石油製品、プロピレン、合成ゴムなどの顕示比較優位指数改善幅が中国を上回ったことに伴う結果だと報告書は説明した。
主力産業の競争力格差縮小は他の機関の分析でもすでに出ている。 韓国科学技術評価院の資料などによれば、中国の技術が韓国の水準に到達するまでに必要な時間は電子産業の場合には2008年の3.4年から2014年には1.8年に、機械産業は3.4年から1.7年に、石油化学産業は1.9年から0.4年に縮まった。 鉄鋼金属産業は2011年の1.1年から2013年には0.9年に短縮された。
韓銀報告書は加工段階別にも同様な結果が出たと明らかにした。 部品と消費財、資本財部門の対中国競争力格差が狭まった。 ただし半製品は品目別に交錯した結果だった。
報告書はこのような分析に基づいて韓国の主要産業が中国に対して持ち続けてきた技術的優位を失うなど、未来競争力の基盤が急速に脅かされていると診断した。 とはいえ、韓国が適切な対応策を用意できれば今後も相当期間は対中国競争力が維持されるだろうとも見通した。 韓国は研究開発(R&D)投資と企業革新力量などで強みがあるうえに、中国経済にも弱点があるという点を根拠に提示した。 ノ・ウォンジョン課長は「選択と集中を通じて主力産業の競争力を維持確保して、中小企業が活用できる研究開発基盤を拡張する必要がある」と話した。