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AIIB成功の習近平主席「アジア運命共同体建設」を強調

登録:2015-03-30 05:22 修正:2015-03-30 08:10
ボアオフォーラム開幕式演説で「私たちがリーダーの役割を果たす」

 AIIBにロシアやブラジルなど参加意思
 31日締め切りまで40カ国加入する見込み

習近平中国主席が28日、海南省ボアオで開かれたボアオフォーラム開幕式で演説している。ボアオ/AP聯合ニュース

 28日のボアフォーラム開幕式で基調演説をした習近平(シー・チンピン)中国国家主席の表情には自信が満ち溢れていた。米国の牽制にもかかわらず、自国が主導したアジアインフラ投資銀行(AIIB)への主要国参加の行列が続いていることに対する成就感が滲み出ていた。

 「アジア運命共同体」を強調した習主席は、中国が主導的役割をするアジア地域構想を具体的に明らかにした。習主席はこの日の演説で『孟子』の「夫物之不斉、物之情也 天地」(同じようなものがないのは自然の道理だ)という表現を引用し、「私たちはすべての国が互いに平等だという事実を認めなければならない。すべての国はたとえ大きさと力、発展程度は違っても国際社会の同等な一員だ」と強調した。さらに「アジアは運命共同体を建設して新しい未来を切り開かなければならない」と述べた。習主席は「中国、韓国、日本の3カ国は2020年までに東アジア経済共同体を建設するために努力しなければならず、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)もより一層緊密な運命共同体を作らねばならない」と述べた。事実上中国がアジア共同体を作るリーダーの役割をするという意思を強調したことになる。

 ボアオフォーラムは中国主導で毎年開かれるアジア版ダボスフォーラムだ。「アジアの新しい未来・運命共同体に向かって」を主題に開かれた今年の行事では、習近平主席が提案した「一帯一路」(アジアとヨーロッパ、アフリカをつなぐ陸・海上シルクロードを作る中国中心の経済ベルト)とアジアインフラ投資銀行が集中的に議論された。

 習主席はアジアインフラ投資銀行と中国の主要国策事業である一帯一路がアジア各国をつなぐ紐になると明らかにした上で、「一帯一路にはすでに60カ国と国際団体が参加に肯定的な意志を表明した。これは単なるスローガンではなく共にする国々が手にすることができる利益をもたらすだろう」と述べた。さらに「アジアインフラ開発銀行と一帯一路はすべての人に開放されている。これは共に計画し建設して享受しようということであり、中国の独走でない様々な国々との合唱だ」と述べた。

 習近平主席の演説後、中国国家発展改革委員会と外交部、商務部など中国政府は政策疎通と基礎施設連結、貿易課金融、人的交流拡大等を含む一帯一路の細部計画を発表した。そこには(1)隣接国家との港湾・鉄道など交通網連結(2)自由貿易地帯建設(3)関連国との通貨スワップ拡大などの内容が盛り込まれた。

 28日と29日にはロシア、ブラジル、オーストラリア、オランダなどがアジアインフラ投資銀行への参加意思を明らかにしたと新華社通信などが伝えた。創設メンバー国の申請締め切り期間である31日には参加国が40カ国に肉迫するものとみられる。

 習近平主席は年間経済成長率が7%台に留まり「新常態」(構造調整のなかの中高速成長段階)に入り込んだ中国経済の未来に対しても強い自信を示した。習主席は「新常態に入った中国経済は成長率に執着せず、構造調整を重視して改革開放により一層拍車を加えるだろう。中国の成長率は過去のように2桁には至らないが、7%成長でも経済総規模を勘案すれば大変なものだ」とし「今後5年間で中国は商品輸入規模を10兆ドル以上伸ばし、対外出資も5000億ドル以上増加させるだろう」と強調した。

 世界49カ国の政財界指導者ら約2700人が参加したボアオフォーラムは29日に幕を下ろした。

北京/ソン・ヨンチョル特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015.03.29 21:00

https://www.hani.co.kr/arti/international/china/684519.html?_fr=mt5 訳Y.B

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