本文に移動
全体  > 経済

サムスンとLGの洗濯機破損事件ついに法廷へ

登録:2015-02-15 22:14 修正:2015-02-16 07:44
検察、チョ・ソンジンLG社長ら役員3人を起訴
防犯カメラ確認…洗濯機破損の故意性を認定
チョ・ソンジンLG電子社長 //ハンギョレ新聞社

13日にはサムスン役員を“技術流出”の疑いで起訴

 サムスンとLGの役員が競争製品の破損と技術流出などの疑いで検察に起訴された。

 検察は昨年ドイツで発生した洗濯機破損事件で、LG電子のチョ・ソンジン ホームアプライアンス(HA)事業本部長ら役員3人を不拘束起訴すると15日明らかにした。 これに先立ちサムスンディスプレイの役員は、LGディスプレイの有機発光ダイオード(OLED)技術をLG側の協力業者を通じて引き出した疑いで起訴された。

 ソウル中央地検刑事4部(イ・ジュヒョン部長検事)は、チョ・ソンジン社長と洗濯機研究所長チョ・ハンギ常務、広報担当チョン専務(55)をサムスン電子のクリスタルブルー洗濯機3台のドア連結部(ヒンジ)を壊し、財物損壊と名誉毀損・業務妨害などの疑いで不拘束起訴したと15日明らかにした。 チョ社長とチョ常務は昨年9月3日、ドイツのベルリンのある家電売場でサムスン製洗濯機のドア連結部を壊した疑いを受けている。また、チョ社長とチョン専務は、事件発生後に発表した報道資料で虚偽の事実があったため名誉毀損などの疑いも受けた。

 検察は確保したドイツの売場の防犯カメラ(CCTV)の記録から、チョ社長らが洗濯機のドアを両手で押し続ける場面について洗濯機破損に故意性があると見た。 また、LG電子が洗濯機破損事件について説明し「競争企業等の製品をテストした事実はあり、予想外に特定業者の製品だけが唯一損傷する現象が発生した」と主張したことに対して、名誉毀損などを適用した。

 これに対してLG電子は捜査結果を受け入れられないという立場であり、激しい法廷攻防が予想される。 LG側の弁護人であるハム・ユングン弁護士は「グローバル企業の社長が相手会社の職員までが見ている前で、わざと損壊したと認めるほどの証拠があるのか疑問だ。法廷で真実が明らかになるだろう」と話した。

 また、今月13日には逆にサムスンの役員が起訴された。水原(スウォン)地検特捜部(部長検事キム・ヨンイク)は、不正競争防止および営業秘密保護に関する法律違反容疑でサムスンディスプレイのノ常務など社員4人とLGディスプレイの協力業者ユン社長らを不拘束起訴した。

LG電子の役職員がわざと破損したとサムスン電子が主張する洗濯機(写真右)は、正常製品(左)と異なり扉が完全に閉まらない。扉と触れ合う部分は留め金にぶつかり表面がえぐれている。 サムスン電子提供 //ハンギョレ新聞社

 サムスン側の役員らは2010年5~6月、3~4回にかけてLGディスプレイの協力業者を訪問し、同社ユン社長からLGディスプレイの営業機密に該当する技術に関する資料をEメールで受け取った疑いを受けている。 該当技術(Face Seal)は、有機発光ダイオード素子の空気との接触を防止しディスプレイの寿命を延ばすもので、サムスンは同じ効果を得るために別の技術を使っている。

 このような状況で両社は“競争会社の粗捜し” “さげすみ” “陰湿な攻撃”等の単語を使って相手を非難した。 LGディスプレイ側は「(当社の)有機発光ダイオード技術をさげすみ、陰湿な攻撃をしたサムスンディスプレイは、2010年当時から当社の協力業者に意図的に接近し、装備購買に対する空約束を通じて技術を引き出した」として「競争会社を相手にした技術流出捜査依頼、競争会社技術不法取得、特許訴訟など企業の事業以外の手段を通じた競争会社の粗捜しを中止して、善意の競争を行うことを促す」と明らかにした。 一方、サムスンディスプレイは「LGディスプレイのキム役員は今月6日、裁判所で競争会社の営業機密に該当する事案であることを明確に知りながら、関連情報を不法に取得し罰金刑を受けたのに無罪を主張した。これは司法体系の根幹を否定する行為であり驚きに耐えない」とし「サムスンディスプレイは2007年に世界で初めて有機発光ダイオードを量産した卓越した技術力でディスプレー市場を先導していて、他人の技術を横目で伺う理由はない。今後裁判で社員に罪がないことが明らかになると確信する」と反論した。

イ・ジョンフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/678488.html 韓国語原文入力:2015/02/15 15:11
訳J.S(1926字)

関連記事