賄賂で職員が検索順位捏造も
NY証券市場で株価100ドル崩壊
「誤った調査で悪影響」と反論
中国最大の電子商取引業者アリババグループが危機を迎えている。オンラインショッピングモールでの“偽物”問題をめぐりアリババと中国工商行政管理総局の衝突が激化するなか、28日のニューヨーク証券取引所でアリババ株価は4.36%急落した98.45ドルで締め切られ100ドルラインが崩れた。アリババの時価総額は一日で110億ドルが消えた。
事態の発端は23日に中国工商総局が「2014年下半期インターネット取り引き商品に対する監督結果」という文書を発表し、アリババ傘下最大オンラインショッピングモールのタオバオで取り引きされる商品のうち正規商品の比率が37.25%に過ぎないと指摘したことだ。タオバオ側は一日10億個以上の商品を取り引きしているのに、このうち51の商品をサンプルで調査した結果を発表したのは言語道断だと反論した。
これに対し総局は28日に「アリババ調査白書」を公開し、アリババが偽製品と不法製品の販売取り締まりに失敗したと非難した。アリババ社員が業者から賄賂を得て検索順位を引き上げるなど便宜を供与した事実も公開した。
タオバオに入店した企業が偽のたばこ、酒類、名品などを販売するのをアリババは黙認したと白書は明らかにしている。工商総局はこうした調査をすでに昨年7月に終えていたが、アリババのニューヨーク証券市場上場を考慮し公開を先送りし、アリババは違法行為を解決する措置を取らなかったと米紙ウォールストリート・ジャーナルは報じた。アリババは昨年9月にニューヨーク証券市場史上最大の250億ドル規模の企業公開(IPO)を成功させていた。
タオバオはこの日午後再び声明を出し「工商総局リュ・フンニャン局長は誤った方法で客観的でない結論を下し、中国電子商取引従事者に甚大な影響を与えた」と正式に異議を提起すると正面から対抗した。この日、ニューヨーク証券市場でアリババの株価は暴落。香港のアルテリサーチのアナリスト ムズ・リーはウォールストリート・ジャーナルで「中国企業と権力を握った政府当局の公開された対峙場面を見るのは珍しい」とし、「これはアリババ株主に威嚇になだろう」と話した。
中華圏媒体の一部では中国工商総局が異例にも特定企業を問題にしたのは、中国政府がアリババを警戒しているためだと解釈されている。江沢民元主席の孫がアリババに投資して莫大な富を得たとロイター通信が報じたことがあるが、こうした点が腐敗との戦争を指揮する習近平指導部を不快にさせたことも考えられるというのだ。
韓国語原文入力:2015.01.29 21:33