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韓国大企業実績不振で下請け会社に単価引き下げ圧力強まる

登録:2014-11-18 00:42 修正:2014-11-18 16:36
第3四半期 サムスン電子・現代自動車の協力会社たち
営業利益率は元請けの半分以下
納品単価 引き下げ圧迫に苦しむ
サムスン電子および系列社と協力業者の営業利益減少幅。//ハンギョレ新聞社

韓国を代表する超巨大企業の実績不振が、産業生態系の連環に従って協力企業等の経営難につながっている。 大企業の咳が、系列会社には風邪になり、協力業者には肺炎に転移するようなものだ。

 『ハンギョレ』がサムスン電子と現代自動車、両社の系列会社および協力企業等について第3四半期実績を分析した結果、下へ降りるほど実績の墜落傾向が一層激しくなったことが分かった。 サムスン電子は第3四半期に売上高(47兆4500億ウォン。1ウォンは約0.1円))と営業利益(4兆600億ウォン)が昨年同期対比でそれぞれ19.7%、60%減った。営業利益の60~70%を占める携帯電話事業の不振が主な原因だった。

 その余波はサムスン携帯電話の製造生態系に波紋を起こした。 系列会社であるサムスンディスプレイ(携帯電話画面)は営業利益が93%減り、サムスン電機(部品)は赤字に転落した。 事業調整のために前年とは比較が難しいサムソンSDI(電池)も営業利益262億ウォンという惨めな成績だった。

サムスン電子および系列社と協力業者の3分期実績。//ハンギョレ新聞社

 1次協力業者の実績は墜落と言える水準だ。 サムスン電子の携帯電話や家電製品に部品を供給する上場協力業者11社のうち2社が第3四半期に赤字を計上した。11社の売上高は前年同期比34.6%減少し、営業利益は前年同期比で71.1%も減った。協力企業等の営業利益率は3.81%で、サムスン電子(8.6%)の半分を大きく下回った。

 現代自動車を中心にした産業生態系も同じだった。現代自動車の第3四半期売上高は、昨年同期より2.2%増えたものの営業利益は18%減った。 現代自動車の系列会社は営業利益が5.1%の減少に終わり、それなりに健闘した姿だ。 だが、上場協力業者25社は営業利益が27.2%も減少した。 協力企業等の営業利益率は現代自動車(7.7%)の3分の1程度である2.5%に終わった。

現代・起亜自動車および系列社と協力業者の3分期実績。//ハンギョレ新聞社

 特に元請け業者の経営難が下位に転嫁されながら、下請け企業などは最近苛酷な単価引き下げの圧力に苦しんでいるのが明らかになった。 ある協力業者の関係者は「最近、サムスン電子の購買担当者が一部協力業者の社長を集めて、年末までに300億ウォンの単価引き下げを要求した」として「これまでもかろうじて得てきたものまで持ち出されてしまうようなものだ」と話した。現代自動車の協力企業も単価引き下げの圧力を憂慮している。ある協力業者の関係者は「経営が悪化している状況で、現代・起亜自動車が収益性強化のために納品単価の引き下げなどに乗り出しかねない」と話した。

 このような状況は両グループが追求した垂直系列化から始まった側面が大きい。市場が成長している状況では、垂直系列化は一糸不乱に動き市場にいちはやく対応し、占有率の拡大を通じてサムスン電子や現代自動車はもちろん部品供給系列会社や協力業者も成長できた。 だが、市場沈滞期には不況が産業全体を覆う状況を生む恐れがある。 ソウル大学イ・ギョンムク教授(経営学)は「サムスン電子の系列会社や協力業者などはサムスン電子への依存度が高く、完成品の競争力が落ちれば一緒に困難に陥る(垂直系列化の)危険がある」として「系列会社や協力業者が市場を多角化しようとしても、元請けが優先的な納品を要求するために困難がある」と話した。

イ・ジョンフン、パク・スンホン、パン・ジュノ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/664943.html 韓国語原文入力:2014/11/17 22:09
訳J.S(1575字)

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