韓国上場会社の時価総額順位1、2位を占めるサムスン電子と現代自動車の株価に暗雲がたちこめている。今後の実績に対する憂慮のためだ。サムスン電子株価は3日に52周連続(最近1年)で安値を更新し横ばいしているなか、現代自動車も11日、52周で最安値となった。
現代自動車株価はこの日、前日より1.84%低い21万3500ウォン(1ウォンは約0.1円)で取引を終えた。1年前の24万8500ウォンに比べると14.1%低くなっており、それほど大きくないとはいえ、“最安値”を記録したという点は良からぬ信号となる。外国人と機関投資家は取引日数で最近4日連続で現代自動車株を純売渡した。
現代自動車の株価下落は円安が大きな影響を与えているものとみられる。米国が量的緩和を中断して金利引き上げ時期を早めるのではないかという展望が広がるなか、日本は逆に追加の量的緩和を断行するとの観測が高まっている。このため円の価値はドルに比べ素早く下落している。東京外為市場ではこの日、円が一時1ドル当たり107円まで下がった。円ドルのレートが107円になったのは5年7か月ぶりだ。
これに伴いウォン円の裁定レートはソウル外換市場が開場する直前に100円が950ウォンまで下落した。円安が韓国経済全般に与える悪影響は過去に比べ弱くなっているが、輸出市場で日本企業と熾烈な競争を繰り広げる自動車企業には今も大きな影響を無視できない。
現代自動車は内需市場でも市場占有率を輸入車に徐々に差し出している。先月の輸入車の内需市場の占有率は13.4%で史上最高値を塗り替えた。労使の賃金交渉が失敗し、ストライキによる生産遅延などの憂慮も抱えている。
サムスン電子株価は前日より0.75%低い119万2000ウォンで取引を終えた。これは3日に記録した最近1年の最安値が118万9000ウォンだったのに比べ、ようやく0.25%反動したレベルだ。1年前の株価は140万2000ウォンだった。
サムスン電子の株価下落は第3四半期に実績がさらに悪くなるという見込みが次第に大きくなっているからだ。アップルが大型画面のスマートフォンを新たに出荷するなど、サムスン電子が主導してきた市場に乗り込んできたうえ、サムスンのスマートフォン「ギャラクシー」は“初老現象”を見せているとの指摘まで出ている。
イ・スンウIBK投資証券分析官は11日発表した報告書で、サムスン電子の第3四半期営業利益が5兆2000億ウォンにとどまると見積もった。サムスン電子は第2四半期営業利益が7兆2000億ウォンで8四半期ぶりに8兆ウォン台が崩れ市場に衝撃を与えたが、これよりずっと悪くなるとの予測だ。イ分析官は「サムスン電子のITモバイル事業部門が在庫増加と出荷量減少で第2四半期に4兆2000億ウォンの営業利益を出すのにとどまったが、第3四半期はスマートフォン平均販売価格が16%下落する反面、マーケティング費用はさらに増加し営業利益が2兆7000億ウォンになると推定される」と明らかにした。
韓国語原文入力:2014.09.11 19:35