政府がコメ市場の全面開放(関税化)方針を固めていながら、公式宣言を先送りし続けている。 全国農民会総連盟(全農)等、農民団体の反対が深刻なうえに、最近国会農林畜産食品海洋水産委員会の改編で新しい委員に政府の方針を再説明しなければならない状況であるためだ。
政府は当初30日午後に対外経済長官会議を開いて、20年間持続してきた‘コメ関税化猶予’の終了を宣言し、来年から高率の関税を賦課しコメの輸入を許容すると発表する予定だったがこれを保留した。 農林畜産食品部は15日頃に開かれる国会農林畜産食品海洋水産委が主管する公聴会の後にコメの関税化を公式宣言する予定だ。 農食品部関係者は「コメの関税化は国益のために、これ以上先送りはできない」と話した。
これに対し全農は「政府が世界貿易機構(WTO)との交渉さえ試みずに、コメ関税化方針を固めた」として「コメ市場を全面開放すれば食糧主権が崩れる」として強力に反発している。 全農などの農民団体は去る28日、ソウルで集会を開いて‘コメ市場全面開放反対、政府発表中断、国会の事前同意’等を要求した。
韓国は1994年ウルグアイラウンド(UR)交渉妥結以後の20年間、10年ずつ二回にわたり世界貿易機構からコメ関税化猶予措置を受けた。 代わりに義務輸入物量(MMA)は1995年の5万1000tから今年の40万9000tに大きく膨らんだ。 40万9000tは、2013年基準でコメ全体消費量の9%に該当するというのが農食品部の説明だ。
この日‘民主社会のための弁護士会’(民弁)は政府に対して、コメ関税率の公開を要求する訴訟を行政裁判所に提起したと30日明らかにした。 民弁は「コメの関税率が何%になるかがコメ輸入許可制廃止の核心的事項なのに、政府がこれを公開しないため訴訟を起こすことにした」と明らかにした。 キム・ギョンム先任記者