三星(サムスン)電子のスマートフォン事業が下落傾向に転じた。 プレミアム スマートフォン市場がほとんど飽和状態に達し、成長性が鈍化するのではという憂慮が現実化しているわけだ。
三星電子は24日、昨年4分期の売上59兆2766億ウォン(約5兆8000億円)、営業利益8兆3113億ウォンを記録したと発表した。 営業利益は昨年同期より5.95%減り、前分期(10兆1636億ウォン)より18.23%も減少した。 売上額は前年同期や前分期より小幅に増加した。 結局、収益性が悪化したということだ。 昨年一年を全体として見れば、売上228兆6927億ウォン、営業利益36兆7850億ウォンで史上最大を記録したが、毎分期で史上最大値を更新した実績が下落傾向に反転しことが象徴的だ。 三星電子側は8000億ウォン規模の新経営20周年特別賞与や為替レート問題などを下落傾向の主因に挙げたが、開けてみればその状況が侮れない。
実績が最も大きく下落したのはスマートフォン事業を担当するIM(IT&モバイル)事業部門だ。 売上33兆8900億ウォン、営業利益は5兆4700億ウォンを記録したが、第3四半期に比べ売上は7%、営業利益は18%も減少した。 IM部門の分期別営業利益は今年に入り6兆ウォンを越し続けていたが、4分期には再び5兆ウォン台へ落ちた。
キム・ヒョンジュン 三星電子無線事業部専務はこの日進行されたカンファレンス コールで「昨年4分期の販売量は去る3分期の販売量高成長にともなう基底効果(Base Effect)と在庫調整等の要因で小幅に減少した。また、マーケティング費用と一回性費用などの増加により収益性が下落した」と話した。 三星電子の4分期スマートフォン販売量は予想より下回るだろうと展望されている。 プレミアム スマートフォン市場が飽和状態に至っている上に、昨年出したギャラクシーS4が思ったより大きな呼応を得られず、アップルのiPhone 5Sなどの発売により競争も深刻になったためだ。 三星は3月頃に後続製品であるギャラクシーS5を出す予定だ。
半導体は前分期に比べて営業利益が小幅に下落した。DRAMやNANDフラッシュは実績が良かったが、システム半導体(LSI)の実績があまり良くなかったためだ。 消費者家電(CE)部門は営業利益6600億ウォンで唯一前分期対比で上昇曲線を描いた。
イ・ヒョンソプ記者 sublee@hani.co.kr