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東南アジア‘第2の外国為替危機’警戒令… "国内直接影響の可能性は少ない"

登録:2013-08-21 21:24 修正:2013-08-22 07:58
新興国金融市場 動揺続く
米の出口戦略で資本離脱の動き
‘玉石分化 本格化’分析
"短期外債・外貨準備高・経常収支など
国内経済 基礎条件 良好な方"
政府、過度な対応は自制しつつも
市場モニタリング強化など鋭意注視
アジア新興国金融危機憂慮のせいでKOSPIが20.39ポイント(-1.08%)下落し1867.46で締め切られた21日午後、ソウル中区(チュング)の外換銀行本店ディーリングルームで職員が取引状況を点検している。 ニュース1

 新興国の金融市場が揺れ動きながら、1997年アジア外国為替危機の悪夢がよみがえっている。 再び火が付いた米国の量的緩和縮小(中央銀行が債権を買い入れ市中ドル供給規模を減らすこと)憂慮が新興国の資本離脱危険を煽り、‘価格の安いドル’に依存してきたインドとインドネシア、タイ、トルコ、ブラジルなどを中心に株価と通貨価値、債券価格が力なく墜落している。 政府は短期外債、外貨準備高、経常収支などを考慮する時、国内金融市場に及ぼす影響は制限的とし、転移する可能性を低く見ながらも市場状況を鋭意注視している。

 21日、新興国経済危機の核になったインドとインドネシア証券市場は政策当局の介入により反騰したが、通貨価値は下落傾向を継続した。 5月初めに比べて、インド ルピー貨はドル対比15%下落(20日終値基準)し、インドネシア ルピア貨(-8.74%)とブラジル レアル貨(-16.26%)価値も大幅に下落した。 KOSPI指数は前日1.55%下がったのに続き21日も1.08%下落した。

 新興国の金融市場が同時に不安になったのは、過去の外国為替危機時の転移を経験したためだ。 国際金融市場で投資家や資金の流れが合理的にのみ動かないことも不安の理由だ。 2008年米国発金融危機の時も韓国経済の基礎条件(ファンダメンタル)で耐えられるという主張が多かったが、翌年の東ヨーロッパ新興市場と共に危機に包まれたことがその端的な例だ。 複数の外信は「‘安いドル’の利益を享受してきた新興国がドル価値の上昇で外国為替危機を体験するおそれがある」として、その危険群の一つとして韓国を挙論している。

 米国の出口戦略の動きで新興市場の資本離脱危険が再浮上し、外資に寄り添ってきた不良市場とそうではない優良市場間の差別化により、いわゆる‘玉石分化’が本格化したのではないかとの分析も出ている。 経常赤字と財政赤字という双子の赤字に苦しめられてきたインドとインドネシアがインフレーション圧力と通貨価値の下落で外資が急速に抜け出ているのに較べてわが国は状況が違うということだ。

 チャン・ポヒョン ハナ金融経営研究所経済研究室長は「外資依存性が高くファンダメンタルが弱いところと違い、韓国経済はその間危機を経験しながら短期外債と経常収支、外国為替保有額、信用危険度、政策対応の側面で以前とは大きく変わった」と評価した。 シン・ジェユン金融委員長は「現在、危機兆候を見せていると議論される国家は、共通して経常収支赤字が持続的に累積しており、外国人資金が株式・債券から同時に純流出されているという特徴がある」として「我が国は経常収支黒字が持続する中で債券市場を中心に外国人証券投資家も純流入中」と話した。

 最悪の場合、東南アジア国家が第2の外国為替危機に陥っても、我が国が直接的に打撃を受ける可能性は大きくないというのが大方の見解だ。 我が国の対外債務の内、短期外債の比重は29.1%で、1999年9月末(28.6%)以後最低水準を示している。 米国の出口戦略は予告されたものであり、新興国通貨と証券市場がある程度の余波を受けるのは予想された状況という点も衝撃を緩和する要因として作用している。 ムン・ジョンヒ KB投資証券エコノミストは「国内経済はここ数年間、外債比率が低くなり、経常収支黒字は最大値を記録した点、証券市場もやはり6月のバーナンキ ショック以後60%以上戻しているという点で、他の新興国に比べて良好な方」と話した。

 しかし全般的な金利上昇圧力と資本輸出入の変動性など伝染効果は避けられないものと見られる。 特に2008年の金融危機以後、債券資金が多量に流入したことは不安要因だ。 韓国の東南アジア投資と東南アジア資金の国内投資比重はそれぞれ17%を越えている。 主な輸出と投資先に浮上しただけに混沌に陥る場合、輸出の鈍化は避けられない。

 政府当局は過度な対応は自制しながらも、市場モニタリングを強化した。 金融会社には過度な短期外国為替借入を自制するよう勧告する方針だ。 ヒョン・オソク副総理兼企画財政部長官はこの日、政府ソウル庁舎で経済関係長官会議を終えた後「株式市場に資金も入ってきており、為替レートの変動性も大きくない。 もう少し見守らなければならないが、我が国は(インドなど金融不安を体験している新興国とは)差別化されていると見られる」と話した。

ホン・デソン、イ・チュンジェ記者 hongds@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/600406.html 韓国語原文入力:2013/08/21 20:15
訳J.S(2216字)

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