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検証機関が部品書類を捏造…原発 信頼 根こそぎ崩れた

登録:2013-05-28 23:13 修正:2013-05-29 06:41
新古里(シンゴリ)2号・新月城(シンウォルソン)1号機 稼動中断
検証機関が部品試験成績を捏造・認証
古里(コリ)原子力本部展望台から見下ろした新古里(シンゴリ)1.2号機 全景。 左が新古里2号機/ニューシス

 原子力発電所が再び停止した。 今度は新古里(シンゴリ)2号機と新月城(シンウォルソン)1号機など2基だ。 これらの原子力発電所で使われる安全関連制御ケーブルが部品試験過程で基準に達しなかったにも関わらず、試験機関が書類を捏造し認証を通過させていたことが明らかになったためだ。 これにより原子力発電所全体23基中、10基の原子力発電所が運転中断になった。 平年より長く蒸し暑いと予想される今夏の電力供給にとっても非常事態となった。

 原子力安全委員会(原安委)は28日午前、緊急記者会見を行い「新古里(シンゴリ)1・2号機と新月城(シンウォルソン)1・2号機に納品された制御ケーブルの試験成績書が試験機関によって捏造された事実を確認し、設置されたケーブルの安全性を評価した結果、交換が避けられないと判断して原子力発電所の稼動を中断することにした」と明らかにした。 イ・ウンチョル原安委員長は「先月下旬、新古里3・4号機部品の書類が偽造されたという情報提供を受けて調査範囲を新古里1・2号機と新月城1・2号機に拡大して調査した結果、新古里3・4号機の書類は一部のグラフだけ改ざんされたのと異なり、4基の原子力発電所部品は試験結果が不合格と出てきたのを合格に改ざんしていた事実が明らかになった」と話した。

 制御ケーブルは原子力発電所事故が発生した時、原子炉の冷却など安全系統に動作信号を送る安全設備であり、高温・高圧に耐えなければならないが、設置された部品はこのような基準を満たせなかったと調査された。 今回の事案は公信力を持って部品の安全性を保証しなければならない試験機関が、反対に捏造の主体になったという点で衝撃を与えている。 原子力発電所安全体系の総体的不良が明らかになり原子力発電所に対する国民の信頼を大きく損なうものと見られる。

 原安委は先月初めから計画予防整備(定期点検)中の新古里1号機は整備期間を延長して部品を交換する計画だ。 運営許可審査中の新月城2号機に対しては運営許可前までに交換作業を完了するようにした。 31日と来月12日に予防整備に入る予定だった新古里2号機と新月城1号機は原子炉を停止して制御ケーブル交換作業に入ることにした。

 制御ケーブルは原子力発電所1基当たり5kmに及ぶ莫大な分量なので、新しい部品を確保し設置した後に正常稼動可否を確認するまでに少なくとも5~6ヶ月がかかり、今夏と冬場の電力供給に支障をきたすものと見られる。 産業部は電力需給非常対策本部を稼動させ、建設中の発電所の竣工を操り上げるなど電力需給対策を用意することにした。 また、書類偽造に責任のある機関と関連者に対しては刑事告発・損害賠償訴訟など民刑事上の措置を取る予定だ。

 密陽(ミリャン)送電塔工事の強行で物議をかもしている新古里3号機と関連して、イ・ウンチョル委員長は「現在までの調査で新古里3・4号機の場合、一部書類が偽造された事実だけが発見されたが、両原子力発電所に納品された制御ケーブルについても安全性評価を実施し必要な措置を取る計画」と明らかにした。

イ・グンヨン先任記者、イ・スンジュン記者 kylee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/589490.html 韓国語原文入力:2013/05/28 22:21
訳J.S(1554字)

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