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宇宙の瞳?どこを見つめているのだろうか

登録:2026-01-20 05:43 修正:2026-01-20 09:04
[クァク・ノピルの未来の窓] 
オリオン座の巨大な分子雲 
幼い星のジェットが削り取って形成した穴
オリオン座の原始星から噴出されたジェットが分子雲を削り取って形成した大きな空洞。大きな瞳がじっと見つめているかのようだ=NASA提供//ハンギョレ新聞社

 米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡が新たに撮影した、オリオン座分子雲複合体(OMC)の写真が公開された。公開された写真には、生まれたばかりの幼い星(原始星)が分子雲に覆われている様子が示されている。

 オリオン座の星々はこれまで地上や宇宙望遠鏡で数多く撮影されてきたが、今回の写真は、原始星を取り巻くガスとチリ、さらに星から噴出される恒星風とジェットが周囲のガスとチリを削り取って形成した「流出空洞」(outflow cavities)という現象を研究するために撮影されたものだ。

 流出空洞は星が誕生する過程で作られた「からっぽの空間」を指す。星は誕生する際、周囲の物質を吸い込むだけではない。チリの円盤が回転して発生した磁場によって、ガスが噴出することもある。

 1番目の写真(一番上)は、オリオン分子雲の内側にある明るい原始星に焦点を合わせている。この星の磁場によって噴出する粒子である恒星風が、周囲の分子雲に大きな穴を開けた。原始星と空洞が調和し、まるで巨大な瞳が空からじっと見つめているかのように見える。右上は背景の星々だ。

チリで覆われた原始星から噴出するジェットが宇宙に伸びる過程で空洞に輝く壁を形成した=NASA提供//ハンギョレ新聞社

 2番目の写真では、表面上は右下の明るい星(CVSO 188)が主人公のようにみえるが、実際は、チリの後方で中心からやや左にある「HOPS 310」という隠れた原始星が主人公だ。この原始星から噴出したジェットと恒星風が、周囲のガスとチリの雲に大きな穴を開けた。右上の対角線方向に伸びているのは、この原始星が噴出したジェットだ。ジェットは原始星の磁気極から非常に高速で放出された粒子で構成されている。

写真中央にある原始星「HOPS 181」が分子雲に埋もれている=NASA提供//ハンギョレ新聞社

 3番目の写真は、ガスとチリからなる分子雲の内部にある小さな幼い星を示している。写真の中央付近のチリの雲の後方に原始星「HOPS 181」が隠れている。写真左上の長く湾曲した弧状の構造は、原始星から高速に放出される粒子ジェットが形成したものだ。あちこちで輝く星の光が、写真の領域全体を覆っているチリ粒子によって散乱され、やわらかい色調を生み出している。

冬の南の空にみえるオリオン座の形状(左)。右はオリオン座の星々と地球の実際の距離を表示したもの。右端の1350光年の距離にあるM42がオリオン大星雲=ウィキペディア/ALL ABOUT SPACE MAGAZINE//ハンギョレ新聞社

■1400光年の距離にある星の誕生区域

 オリオン分子雲複合体は、オリオン座全体にわたり幅広く分布している巨大なガスとチリの雲のかたまりで、星が作られる領域だ。肉眼ではあまりよくみえない。そこにある星の年齢は長くても1200万年ほどだ。地球から1300~1400光年離れており、主にオリオンのベルト(三つ星)からその下の剣(小三つ星)部分にわたり広がっている。

 この複合体には、オリオンAとオリオンBという2つの巨大な分子雲がある。下の方(剣の部分)にあるオリオンAにはオリオン大星雲(M42)が、上の方(ベルトの部分)にあるオリオンBには馬頭星雲や火災星雲などがある。

 多くの星座と同じく、オリオン座にも神話に由来する物語がある。オリオンはギリシャ神話の「海の神」ポセイドンの息子だ。優れた猟師であるオリオンは、月と狩猟の女神アルテミスと恋に落ち、アルテミスの兄アポロンの計略で死を迎えることになった。悲しみに沈むアルテミスを慰めるためにゼウスが空に作ったものこそ、オリオン座だという物語だ。

クァク・ノピル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/science/science_general/1240247.html韓国語原文入力:2026-01-17 10:24
訳M.S

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