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オスの睾丸・顔をかみちぎって「報復」…おとなしいボノボのメスたちのその行動の理由

登録:2025-11-28 13:02 修正:2025-11-29 07:50
[アニマルピープル] 
「平和の類人猿」が異例の残忍な攻撃 
「オスが幼いボノボを攻撃したのが発端とみられる」
コンゴ民主共和国のルイコタレ地区に棲息する野生のボノボのメスの群れ=クリスチャン・ジーグラー/マックス・プランク動物行動研究所提供//ハンギョレ新聞社

 「平和の類人猿」として知られるボノボの群れの内部で、メスたちが1頭のオスを無慈悲に攻撃した事例が観察された。メス5頭はオスの顔を判別できないほど損傷させ、耳や睾丸などをかみちぎったが、これは「ボノボ社会」ではめったにみない暴力的な行為だ。

 ドイツのマックス・プランク動物行動研究所に所属する博士研究員のソニヤ・パシュチェブスカヤ研究員らは2月、コンゴ民主共和国のサランガ国立公園にある「ルイコタレ・ボノボ・プロジェクト」の研究地で、そのような場面を記録したと明らかにした。研究結果は10月、科学ジャーナル「カレント・バイオロジー」で公開された。

 論文によると、研究チームは2月18日午後3時ごろ、ボノボの集団による突然の叫び声を聞き、ボノボの衝突を認知した。最初の騒乱から2~5分で現場に到着した研究チームは、予想外の場面を目にした。メスのボノボ5頭が同じ集団の成体のオス「ヒューゴ」に攻撃を加え続けていたのだ。

 メスたちは交代でオスの体に飛び乗り、その背中を踏みにじり、頭・脚・首・指・足指をかみちぎった。あるメスはヒューゴの耳の一部をちぎり、別のメスは足から肉を引きちぎった後、生殖器にかみついた。約25分間続いた攻撃で、オスは手の甲の骨が露出するほど負傷し、足指のいくつかは完全に失われた。攻撃後にメスたちは、オスと自分の体についた血を90分間にわたりなめる様子をみせたりもした。

2月、コンゴのサランガ国立公園のルイコタレ地区では、メスのボノボたちがオス1頭を集団で攻撃する様子が観察された=ソニヤ・パシュチェブスカヤ/カレント・バイオロジー提供//ハンギョレ新聞社

 研究チームは、そのオスが以前に幼い個体を攻撃したことが、今回の事件の原因になった可能性が高いとみている。事件の2日前、ヒューゴが今回の攻撃に参加したメスの「ベラ」と交尾をした際、ベラの子どもを引っ張る行動をとった。そのときベラは彼に突進し、彼の行動を制止した。通常、ボノボの群れでみられる攻撃は、このような脅しや軽い突進などにとどまり、今回のように身体的暴力にまでエスカレートするケースはきわめて珍しい。

 類似の攻撃事例は過去に1件だけみられ、ルイコタレ地域から約300キロメートル離れた別のボノボ集団で発生した。その事例の背景にも「子殺しの試み」があったという。パシュチェブスカヤ研究員は「このように極端な暴力を別の理由で説明することは難しい」と、科学メディア「ライブサイエンス」に説明した。ヒューゴは歩いてその場を離れたが、その後は観察されていないため、研究チームはヒューゴが負傷が原因で死亡したと推定している。

 ボノボはチンパンジーとともに現生人類と最も「近い親戚」とみられている。ボノボは人間とは遺伝的に1.3%、チンパンジーとは1.6%しか違いがない。しかし、オスがメスを攻撃して交尾をしたり、子殺しをしたりするチンパンジーとは違い、ボノボは群れの内部での対立を性行為などの方式で解決するため、サルにおける「ヒッピー」と呼ばれたりもした。今回の研究はこのような通念をくつがえす事例であり、研究チームは「ボノボは特に平和な霊長類として描写されてきたが、他の類人猿と同様に、オス同士の攻撃がみられる」として、「メスが自分や子どもが脅威にさらされた場合に、これに対抗するためにチームを組む様子も観察されている」と語った。

キム・ジスク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/animalpeople/wild_animal/1231603.html韓国語原文入力:2025-11-28 11:51
訳M.S

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