全世界の肥満人口が10億人を超えたことが調査で判明した。全世界の80億の人口のうち8人中1人は肥満だということだ。
肥満人口は低所得国家で大幅に増加しており、特に成人より児童と青少年層でさらに急速に増加していることが明らかになった。成人の肥満は1990年に比べて2倍以上、児童と青少年の肥満は4倍も増加した。
世界保健機関(WHO)は、4日の世界肥満の日を前に、医学分野の国際学術誌「ランセット」で発表された研究を引用し、2022年に全世界の肥満人口は10億3800万人に達したことを明らかにした。
WHOの栄養・食品安全担当者のフランチェスコ・ブランカ氏は「予想よりはるかに早く10億人に到達した」と述べた。世界肥満連合(WOF)は、肥満人口10億人突破の時点を2030年と予想していた。
今回の研究は、約190カ国の約2億2000万人の体重と身長を比較分析したものを基に推定したものだ。成人の場合、肥満指数(BMI、体重を身長の2乗で割ったもの)が30以上であれば肥満に分類され、児童と青少年はWHOが定めた別の基準によるもの。
研究によると、10億の肥満の人のうち成人は8億7900万人、児童と青少年は1億5900万人だった。
肥満の成人女性は5億400万人、肥満の男性は3億7400万人で、女性が男性より35%多かった。1990年以降、女性の肥満率は8.8%から18.5%と2倍に、成人男性の肥満率は4.8%から14%と3倍に増加した。過剰体重(体格指数25以上)に範囲を広げれば、世界の成人の43%にあたる25億人が肥満危険群に分類された。
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韓国、低体重・肥満人口の割合は最低
成人の肥満よりさらに深刻な問題は、肥満の児童と青少年が急増しているという点だ。女子の肥満率は、1990年は世界人口の1.7%だったのが2022年は6.9%に、男子の肥満率は2.1%から9.3%に増加した。
地域別では、南太平洋のポリネシアとミクロネシア、カリブ海、中東、北アフリカ諸国で肥満人口の増加傾向が最も目立った。南太平洋のトンガ、サモア、ナウルは肥満率が60%を超えた。
WHOは、肥満も栄養不均衡であるという点から、低体重と同じ栄養失調の一つとみなしている。成人の場合、低体重と肥満を合わせた有病率はすべての国で10%を超えた。
韓国は両方を合わせた割合が最も低い国に属した。女性の場合、韓国、中国、ベトナム、デンマークの4カ国が10~15%台で、男性の場合は17カ国がこの範囲に属した。女性の有病率が最も低い国は韓国と中国、男性有病率が最も低い国はシエラレオネ、韓国、中国だった。
*論文情報
doi.org/10.1016/S0140-6736(23)02750-2
Worldwide trends in underweight and obesity from 1990 to 2022:a pooled analysis of 3663 population-representative studies with 222 million children,adolescents,and adults.