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20万枚の写真を合成した「月の肖像」…半世紀ぶりの「月旅行」にささげる恋文

登録:2022-08-30 02:29 修正:2022-08-30 08:28
2人の写真家が9カ月間の編集作業を経て完成 
「米『アルテミス1号』に送るラブレター」
約20万枚の写真をつなぎ合わせて9カ月かけて完成させた月の写真=Andrew McCarthy & Connor Matherne//ハンギョレ新聞社

 1億7400万画素の超高解像度の月の写真が公開された。

 米国の2人の天体写真家が近日初飛行に挑む米国の新たな月着陸プログラム「アルテミス」を記念するため、約20万枚の個別の写真をつなぎ合わせて9カ月かけて完成させた写真だ。

 天体写真作家のアンドリュー・マッカーシーさんとコナー・マッセンさんは「アルテミス狩り」(The Hunt for Artemis)と題するこの写真を、20日にコミュニティ・ウェブサイト「レディット」に掲示し、「私たちが考えうる最も途方もなく詳細な月の写真」と紹介した。

1億7400万画素の月の写真を構成する1ピース=Andrew McCarthyさんのツイッターより//ハンギョレ新聞社

 赤い領域は地球から飛んでいった酸素によって酸化した鉄と長石が豊富な場所、青い領域は表面にチタンが豊富な場所だ。今月5日に打ち上げられた韓国の月探査船に搭載された広視野偏光カメラは、史上初の月面全体のチタン分布図を作成する計画だ。

 2人は、写真に写し出されている色は嘘ではなく実際のものだと述べた。ただし、人間の目で簡単に区別できるようにするために彩度を高め、それぞれの色が最大限現れるようにしてあるという。

最も大変だったのは澄んだ夜空を待つことだった//ハンギョレ新聞社

最も大変だったのは待つこと

 2年前、初めて月の合成写真を共有することで意気投合した2人は、昨年11月から本格的な作業に入り、9カ月かけて史上最も精密な月の写真を完成させた。

 マッカーシーさんはアリゾナ州で月の各所の地形的特徴に焦点を合わせて20万枚の写真を撮り、マッセンさんはルイジアナ州で月面の色をとらえることに特化して500枚を撮影した。

 続いて2人は、写真編集ソフトを用いて相手の写真に自分の写真を重ねるというやり方で月の写真を作っていった。数年前から詳細な月の合成写真を作ってきたマッカーシーさんは、マッセンさんの色のデータの収集能力がなかったら、暗い灰色の写真になっていただろうと話した。

マッカーシーさんは地形の特徴をとらえ、マッセンさんは色のデータを収集することに重点を置いた=NPR提供//ハンギョレ新聞社

 マッカーシーさんは公共ラジオ放送「NPR」に対し「すべてをモザイクのように組み合わせており、モザイクを構成する各タイルは数千枚の写真で構成されている」と語った。

 彼は、最も大変だったのは写真を撮るのに適した澄んだ夜空を待つこと、すなわち忍耐力を持つことだったと付け加えた。誰もができることではあるが、特別な気質が必要だということだ。

 マッカーシーさんは自身のツイッターに「この写真は50年ぶりに月に行くアルテミス1号に送るラブレター」だと記した。

クァク・ノピル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/science/future/1056436.html韓国語原文入力:2022-08-28 09:01
訳D.K

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