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[経済の窓] 白菜キムチの起源に迫る

登録:2014-11-30 23:28 修正:2014-12-01 06:37
10月28日午前、ソウル永登浦障害者福祉館でボランティア団員が低所得層のためにキムチの漬け込みをしている。キム・テヒョン記者//ハンギョレ新聞社

Q. 韓国のキムチが日本のキムチよりおいしい?

 釜山大学食品栄養学科のパク・ゴンヨン教授研究チームは、韓国産と日本産の春の白菜でキムチを漬けてみた。 韓国の白菜は全羅南道海南(ヘナム)産で、日本の白菜は東京周辺でキムチ製造に主に使われている品種だ。キムチの副材料は韓国で購入したものを使った。判定はホームグラウンドの利点を考慮しても、韓国キムチの勝利だった。 生の白菜も塩漬けの白菜も韓国産の方が弾力性が高く、4週間熟成した後には韓国産(53.5%)が日本産(41.4%)よりはるかに弾力性が高かった。 キムチは弾力性が高くなればサクサクした食感を楽しめる。

 また、発酵キムチでは韓国産の総菌数は日本産より少なかったが、乳酸菌ははるかに多かった。特に発酵を始めて3週目のキムチの坑酸化活性能力測定(DPPH)検査で、韓国産の坑酸化効果(83.2%)が日本産(46.1%)より2倍程度優れていた。 胃癌細胞の成長阻害率でも、韓国産(45%)が日本産(26%)を上回った。 訓練された評価員8人がブラインド テストを通じて評価した総合点数でも、韓国産(6.3点)が日本産(4.1点)より高かった。

Q. キムチ発酵の主役は塩漬け白菜? 薬念(ヤンニョム)?

 釜山大と慶南情報大の共同研究チームが今年『韓国食品栄養科学会誌』に報告した論文によれば、キムチの発酵は混ぜ合わせる薬念よりは塩漬け白菜に起因すると見られる。 研究チームは塩漬け白菜、薬念、両方を混ぜ合わせた丸ごとの白菜キムチを摂氏4度で4週間発効させた後、水素イオン濃度指数(pH)、総菌および乳酸菌数、白菜組織の弾力性、酸度などを測定した。 その結果薬念は、pH、微生物数の変化から推し量って塩漬け白菜や丸ごと白菜キムチより発効が緩慢に進行した。塩漬け白菜や丸ごと白菜キムチは同水準だった。研究チームが、丸ごと白菜キムチから塩漬け白菜と薬念を再び分離して実験してみた結果も同じだった。

Q. キムチは朝鮮王朝時代に登場した?

 朝鮮王朝時代にはキムチを「しょ」(沮に草かんむり)という漢字語で表現された。キュウリの漬け物を意味するこの漢字が、中国の「詩経」に初めて登場するという理由で、キムチの起源は中国という主張が提起されることもある。しかし、キムチは通常の野菜の塩漬けと比較して、生野菜に別途の専用調味料(薬念)を混ぜ合わせて後続発酵させ、汁まで飲むという独自性を持っている。 パク・チェリン世界キムチ研究所研究開発本部長 兼 文化融合研究団長は26日に開かれたキムチ学シンポジウムで「薬念をまぜる形式のキムチについては、その文化的独自性の始原は“汁沮(+草かんむり)”であり、高麗 李奎報(イ・ギュボ 1168~1241)の詩に出てくる大根キムチの形態が汁沮(+草かんむり)であったと思われる。 文献を通したキムチの最古年代は高麗時代と見るべきで、文献記録の限界を考慮すればキムチは三国時代またはそれ以前にも独自の形態の食品として存在したかもしれない」と主張した。

イ・グンヨン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/science/science_general/666838.html 韓国語原文入力:2014/11/30 20:36
訳J.S(1417字)

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