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[このひと] "福島地震被害 在日朝鮮学校を撮る"

登録:2013-08-12 21:18 修正:2013-08-13 07:09
写真展‘朝鮮学校’を開くドキュメンタリー写真家キム・ジヨン氏
キム・ジヨン女性ドキュメンタリー写真作家

脱北者・外国人労働者など記録
ディアスポラ作業にこだわり
"地震復旧から朝鮮学校が疎外され
日本政府 差別 非難を受けるべき"

 国内にはごく珍しい女性ドキュメンタリー写真作家の1人であるキム・ジヨン(写真)氏が、18日まで写真展‘朝鮮学校’をソウル通義洞(トンウィドン)の<流歌軒(リュガホン)>で開いている。 金や名誉と縁の薄い地味な‘ドキュメンタリー写真’を粘り強く撮り続けているキム氏に先週末、展示場で会った。

 1990年写真に入門した彼女は一貫して‘離散’(ディアスポラ)に関する作業だけにこだわってきた。 中国に旅行に行き偶然に遭遇した脱北した子供たちを無視できなかったことがその始まりだった。 きちんと準備して再び中国に渡って行き、その結実が2000年に初めての写真集<延辺に行った子供たち>として世に出た。 以後<労働者に国境はない>(2001),<国を捨てた子供たち>(2002),<ロシアの韓国人>(2005),<巨大恐竜との対決>(2008)等を通して外国に居住する脱北青少年、韓国の外国人労働者、アジアと南米の貧民など、世界化の陰を記録する作業を続けてきた。

今回展示中の‘朝鮮学校’は、2011年日本福島大地震以後に地震被害地域にあった在日朝鮮学校の日常を撮った写真だ。

 キム氏は「在日朝鮮学校を見る韓国政府と保守言論の見解は非常に偏向的だ。 事実、同胞社会でも以前には総連か民団かによって敵対視する雰囲気があったが、今はもう朝鮮学校の父母や活動家たちは誰も国籍に執着しない」として、写真の主人公に代わって力説した。

 日本の韓半島侵奪で始まった強制移住の歴史の中で、在日朝鮮人の地位は日本政府によって一方的に付与された。 日本政府と保守主義者らは依然として朝鮮学校を認めようとしない。 そのせいで2010年から施行している高校無償化制度の対象から朝鮮学校は排除された。 そのような理由で大地震以後の復旧過程でも朝鮮学校は支援を全く受けられずに二重の困難を経験している。

 ‘朝鮮学校’はそのような劣悪な環境の中でも民族教育を続けるために努めている人々をよく見せてくれる。 彼女は生徒たちと父母の普遍的情緒をこのように伝えた。

 "そのような困難を甘受しても朝鮮国籍を維持する理由は、日本の差別的制度に抵抗するためだ。 私たちは南韓や北韓ではなく日本と戦っている。 精神的植民状態に抵抗するということだ。 現在朝鮮学校に通う生徒たちの国籍を見れば、韓国が70%以上を占めており、朝鮮籍は20%程度、残りは日本国籍だ。 したがって朝鮮学校を北韓側の学校として取り扱い、あらゆる差別を日常的に行っている日本政府は非難されてしかるべきだ。」 彼女は展示と時を合わせて写真集<日本の朝鮮学校>(図書出版 ヌンピッ)も出した。

文・写真クァク・ユンソプ先任記者 kwak1027@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/culture/music/599265.html 韓国語原文入力:2013/08/12 19:55
訳J.S(1377字)

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