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【社説】トランプ、最高裁で敗訴も「関税15%」暴走、慎重に対応を

登録:2026-02-23 00:47 修正:2026-02-23 08:55
米国のトランプ大統領が20日(現地時間)、連邦最高裁の相互関税は無効とする判決の直後、ホワイトハウスで記者会見をおこなっている=ワシントン/UPI・聯合ニュース

 米国の連邦最高裁判所が、トランプ政権の代表的な関税政策である「相互関税」を違憲と判断した。大統領には相互関税を課す法的権限がない、との理由によるものだ。しかし、トランプ大統領が反発して新たに「グローバル関税」15%を課すことを宣言したことで、関税をめぐる不確実性が改めて高まっている。正常な状況であれば、3500億ドルの対米投資を主な内容とする昨年の韓米関税合意も再交渉が必要だが、米国による報復の可能性などを考慮すると慎重にアプローチする必要がある。

 米連邦最高裁は20日(現地時間)、トランプ大統領が相互関税の法的根拠とした「国際緊急経済権限法」は大統領に関税を課す権限を与えていないと判決した。課税権は議会のみに属し、大統領に委任されたとしても「明示的かつ厳格な限界の下でのみ委任されたもの」であるとの趣旨によるものだ。トランプ大統領による国家安全保障を口実とした恣意的な関税の乱発にブレーキをかけたという点で、この判決には大きな意義がある。

 しかしトランプ大統領は最高裁判決の直後に「通商法122条」を掲げ、全世界の対米輸出品に10%の関税を課すと発表し、翌日には15%に引き上げた。この条項は、国際収支の赤字に対応するため、関税を150日間、最大で15%にまで引き上げることを認めている。最高裁の判決が下されたにもかかわらず、トランプ大統領の気まぐれな関税政策が続くことを示すものだ。

 昨年10月の韓米関税合意は、米国が相互関税と自動車などの一部の品目の関税を引き下げることを条件に、韓国が3500億ドルを投資するという内容を骨子とする。合意の重要な基本的前提である相互関税が無効になった以上、再検討するのが道理だろう。しかし、現実的に今回の関税戦争を引き起こしたトランプ大統領の強圧的な態度が変わっていないことを考慮すると、軽率な対応は危険だ。米国から通商分野で報復される可能性があること、安全保障で米国への依存度が高いことがその理由だ。

 その点で、韓国政府が既存の韓米合意を履行する方針を固めたのは避けられないことのように思われる。ただし、欧州連合(EU)が昨年とは異なり、トランプ大統領によるグリーンランド併合の試みを経て、米国に対して強硬な態度を示す可能性もあるため、韓国も他の主要国の対応をうかがいつつ、戦略的なアプローチを考える必要がある。EU、日本、カナダ、オーストラリアなどの中堅国と協力し、トランプ大統領の一方主義をけん制する方策を模索すべきだ。中堅国がいずれも顔色をうかがってばかりいると、規範にもとづく多国間貿易秩序は取り返しのつかない打撃を受け、韓国のような開放型通商国家の立場はますます狭まっていくだろう。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1245962.html韓国語原文入力:2026-02-22 18:23
訳D.K

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