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顕忠院を参拝したユン検察総長「正しい検察をつくる」…政治的言動には慎重

登録:2021-01-05 04:03 修正:2021-01-05 07:42
ユン・ソクヨル検察総長が4日午前、ソウル銅雀区の国立ソウル顕忠院を参拝後、芳名録に記名している/聯合ニュース

 新年の大統領選候補についての世論調査でも強力な大統領選候補であることが確認されたユン・ソクヨル検察総長が4日、顕忠院(独立運動家や国家功労者などが祀られている墓地)を参拝した。

 ユン総長はこの日午前、最高検察庁のチョ・ナムグァン次長検事、ソウル高検のチョ・サンチョル検事長らとともにソウル銅雀区(トンジャック)の国立ソウル顕忠院を訪れ、顕忠塔に献花、焼香した。検察総長の新年の顕忠院参拝は前任者も欠かしたことのない儀礼的な行事だが、大統領選候補へと浮上したユン総長のこの日の顕忠院参拝は、世間の注目を集めるに十分だった。ユン総長は参拝を終え、芳名録に「祖国に献身された先烈の意を敬い、正しい検察を作ります」と記した。昨年1月2日にも顕忠院を訪れた同氏は、「祖国に献身された先烈の意を敬い、国民とともに正しい検察を作ります」と芳名録に記しているが、今年は「国民とともに」との文言を使用しなかった。昨年末のチュ・ミエ法務部長官との対決構図で支持率が急騰したユン総長が「政治的言語」と疑われる部分を削除することで、余計な疑いをかけられることを避けたものとみられる。

 ユン総長はこの1年間、チュ長官との対立で浮き沈みを経験した。昨年末、ユン総長を懲戒しようとしたチュ長官との戦いで勝利するとともに、チョン・ギョンシム東洋大学教授の子どもの入試を巡る不正やPEファンド疑惑の一審判決において、ほとんど有罪を引き出したことで、足場が固まった。チョ・グク前長官の捜査で与党の敵となった約1年前と比べると、はるかに足取りが軽くなっている。

 与党と対立したことで、大統領選候補としての支持率も高止まりしている。ユン総長が「退任後も政治はしない」と宣言すれば、大統領選挙への意欲についての疑念や関心はすべて解消されるが、ユン総長は周辺の参謀のこうした提案を受け入れていないという。ただし、近ごろは知人に「新年からは世論調査から名前を外してほしいと要請するつもり」との意思を表明しているという。ユン総長の名が大統領選候補の世論調査名簿に登場したのは昨年6月だった。ユン総長がいつまで世論調査で大統領選候補として扱われるのか、ユン総長が攻撃される状態が解消された時に、ユン総長の支持率がいつまで維持されるのか、いずれも関心の対象となっている。

 ユン総長に近いある法曹人は、ユン総長を「水上を歩いているペトロ」に例えた。「私を信じて、水の上を歩いているのではないと思って歩けばよい」というイエスの教え通り、ペトロは水の上に足を踏み出したが、水の上を歩いていると思った瞬間、水の中に落ちてしまったというのだ。この関係者は「(ユン総長の政界進出の可能性について)今話すのは無意味だが、よこしまな考えがないことは確かだ。ユン総長も自分が大統領選候補だと意識した瞬間、溺れることになるだろう。任期が終わるころには、何らかの決定がなされると思う」と語った。

キム・テギュ、ペ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/977252.html韓国語原文入力:2021-01-04 19:00
訳D.K

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