「修学能力試験(修能。一斉大学入学試験)が近づいていることだけでも不安なのに、コロナまで深刻化しているから2倍不安です。両親も先輩も経験したことがない状況なので、どうすればいいのか聞くこともできませんし」
江原道江陵(カンヌン)の高校3年生イ・ヒョンソプ君(18)の家族は、大学修学能力試験を控えて薄氷の上を歩くような気分だ。イ君は塾や読書室に行かずに家で勉強している。両親も通勤以外は外出を控えている。
修能を10日後に控えた23日、新型コロナウイルス感染症の第3波に襲われたことで、受験生や保護者たちの間には極度の緊張が漂っている。修能を受ける高校3年生は、小中高校時代にすべて感染症を経験してきた世代だ。小学校1年生だった2009年には新型インフルエンザを、中学校1年生だった2015年には中東呼吸器症候群(MERS)事態を経験している。新型コロナで自宅隔離中の高校生は今月20日現在で985人にのぼる。
受験生たちは、修能当日が迫る中でコロナが再拡散していることから、混乱に陥っている。過年度生であるクォン・ヒョクチン君(19)は「修能まであと何日もない中で社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)レベル2が実施されるので、霧の中をさまよっているみたいに不安。受験生の安全が優先なのか、修能が優先なのか。このように強行することが正しいのか、根本的な疑問がある」と吐露した。大邱(テグ)に住む過年度生のKさん(20)は、「予備校で給食を食べる時にマスクを外すのも怖い」と話した。
親たちは、感染の危険にさらされることへの不安から、毎日石橋を叩く思いだ。ソウルで受験生の娘を抱えるMさん(49)は先週から、娘を予備校に送る以外は外出していない。先週、会社の行事で釜山(プサン)に行き、多くの人と接触した夫にも、当分は外で過ごすようにとの「厳命」を下している。Mさんは、近ごろニュースを見るたびに腹が立つと語る。「防疫規則を守らない人を見ると腹が立ちます。夜遅くまでマスクをしないで飲み歩いている人たちを見ると、思いが私たちとあまりにも違うんだなと思うんです」
受験生にとって修能は終わりではない。修能前後に行われる論述や実技評価などは、大学によっては感染者が受験できないところも多い。過年度生のKさん(19)は「論述、実技評価も、確定感染者が試験を受けられる方法が用意されれば、症状のある受験生も(隠さずに)自発的に検査を受けると思う」と述べた。
防疫当局は修能当日を前に、拡散の勢いがさらに増すのではないかと神経を尖らせている。中央防疫対策本部の(防対本)のチョン・ウンギョン本部長はこの日の定例ブリーフィングで「最も重要なことは、修能まで受験生が感染リスクにさらされないようにすること」だとし「受験生と家族は、対面接触と大衆利用施設の利用を最小化してほしい」と要請した。24日から首都圏ではレベル2が開始されるが、ソーシャル・ディスタンシング強化の効果は通常10~14日後に表れるため、修能を前後して患者の増加が最高潮に達する恐れがある。受験生のキム・ジェヨンさん(18)はソーシャル・ディスタンシングに協力してほしいと述べた。「私たちの努力の成果はソーシャル・ディスタンシング一つで変わりえます。行動の一つひとつが学生たちを笑わせるか泣かせるかを決めるので、きちんと守ってほしいと思います」