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[ニュース分析]文政権のコア支持層30代も離脱…「事態の深刻さと世論把握できず」

登録:2020-07-21 08:51 修正:2020-07-21 15:03

民心が背を向ける理由とは 
相次ぐ悪材料 
正義連・仁川空港公社めぐる議論に続き 
不動産政策で市場の信頼を失う 
パク・ウォンスン疑惑への対応で結局民心が爆発 
ある補佐官「助言したところで聞く耳持たない」 
イ・ウォヌク議員「ダブルスタンダードで対処したのが原因」 
 
突破口はないのか 
地方自治体長3人が辞任・死亡…痛恨の反省 
一日も早く断固たる対策を打ち出すべき 
不動産をめぐる混線は決して軽くない問題 
長官交替カードも検討可能

共に民主党のイ・ヘチャン代表が今月20日午後、ソウル汝矣島の国会で開かれた「共に民主党大邱・慶尚北道・済州予算政策協議会」で発言している//ハンギョレ新聞社

 大統領府と与党は文在寅(ムン・ジェイン)大統領の国政遂行支持率が変動するたび、「数字で政治を行うわけではない」、「支持率の推移に一喜一憂しない」と豪語してきた。平昌(ピョンチャン)冬季五輪の開催で大統領の支持率が高止まりしていたときも、「チョ・グク事態」で支持率が急落したときもそうだった。しかし、最近続いている支持率の低下には緊張の色がありありと見える。政権4年目、総選挙の圧勝から100日も経たないうちに現れた持続的な下落傾向という点で、「レームダック」につながりかねないという危機感のためとみられる。与党は何よりも政権のコア支持層である30代まで離脱しているという点を深刻に受け止めているようだ。

■民心はなぜ背を向けているのか

最近の政府与党内の政策をめぐる足並みの乱れ及び問題発言//ハンギョレ新聞社

 文大統領の国政遂行支持率は、韓国ギャラップの調査基準で、7週連続で下落した。7月第3週の支持率は46%で、今年最高点を記録した5月第1週に比べて25%も下落した。20日に発表されたリアルメーターの調査では、文大統領の職務遂行に対する否定的評価(51.0%)が肯定的評価(44.8%)を上回り、「デッドクロス」現象まで発生した。国政支持率は「チョ・グク事態」の真っ最中だった昨年10月第2週以来最低値だ。さらに、与党の共に民主党の支持率も昨年10月以降最も低い。

 支持率下落の背景には、正義記憶連帯の会計不正疑惑や仁川国際空港公社の正規職への転換問題など、4月の総選挙後に相次いだ与党周辺の悪材料がある。特に、最近の急激な民心の離反は、信頼を失いつつある不動産政策や故パク・ウォンスン・ソウル市長の強制わいせつ疑惑とこれに対する与党の不適切な対処などが重なり、加速している。忠清北道清州市(チョンジュシ)とソウル市盤浦洞(バンポドン)にマンション2戸を所有していたノ・ヨンミン大統領府秘書室長が「ソウルのマンションではなく、清州のマンションを処分する」と発表したのは最悪だった。不動産が生活の根幹になる住居の問題という点のため、民心がさらに大きく揺らいでいるという分析もある。慶煕大学未来文明院のアン・ビョンジン教授は「不動産問題は“不動産”に象徴される未来の夢が消えることを意味するため、与党にとっては致命的」だと述べた。

 不動産で沸き立っていた民心は「パク・ウォンスン事態」で爆発した。与党関係者は「パク市長が強制わいせつ疑惑で自ら命を絶ったのも衝撃的だが、その後の事件に対する与党の態度によって支持者まで背を向けるようになった」と述べた。政治評論家のユ・チャンソン博士は「イ・ヘチャン代表の『××野郎』発言が象徴的な場面だ。民心がどのような状態なのか、パク市長の強制わいせつ疑惑に若い世代がどのような視線を送っているのかについて、与党がほぼ把握していないことが露呈した」と指摘した。実際、「パク・ウォンスン事態」と関連し、党レベルの対応を決めようとする度、若い党役員や補佐陣グループと議員グループ間にはかなりの隔たりがあったという。ある議員補佐官は「事態の初期からいくら助言をしても受け入れてもらえなかった。議員の大半は事態の深刻さを痛感していなかった」と話した。

 前日、最高委員出馬を宣言したイ・ウォヌク議員は“ダブルスタンダード”による対処を支持率下落の原因に挙げた。彼は「仁川国際空港公社事態に対する若者層の怒りをフェイクニュースのせいにし、パク・ウォンスン市長のセクハラ疑惑告発事件に対して曖昧な態度を示した。共に民主党に失望した国民は公正さを失ったことに失望し、彼らのダブルスタンダードに失望した」と指摘した。

■与党に突破口はあるのか?

 チョ・グク、ユン・ミヒャン、パク・ウォンスン事態を相次いで経験した与党では、「個人的な付き合いや情に囚われず」断固として早期収拾に乗り出すしか方法がないという声が高まっている。パク・ウォンスン市長の強制わいせつ疑惑についても断固たる立場を示して民心をなだめると共に、改革課題の処理に集中することで支持を取り戻すべきという主張だ。

 与党関係者は、「『チョ・グク事態』の時は『検察改革』という政策イシューが重なり、耐え抜く余力があった。今回の危機は『権力型性犯罪』という“賛否”を問えないイシューから始まった危機であるため、さらに深刻だ。一日も早く断固たる対策を打ち出さなければならない」と述べた。党指導部に所属するある議員も、「党が発表した対応策は、隠ぺい疑惑を受けているソウル市に真相調査を押し付ける格好だ。もっと断固とした対処をしなければ、国民の怒りが収まらないだろう」とし、「不動産問題も政府与党と大統領府の混線を一日も早く整理し、改革立法を通じて支持を取り戻さなければならない」と述べた。

 専門家は“コア支持層”に頼り、彼らの顔色をうかがう政治形態を捨てるべきだと助言した。ミン・コンサルティングのパク・ソンミン代表は「コンクリート支持層も悪材料が続けば崩壊するという事実を、朴槿恵(パク・クネ)政府が身をもって示した」としたうえで、「アン・ヒジョン、オ・ゴドン、パク・ウォンスンまで3人の共に民主党所属の自治団体長が同じ事案で退いたにもかかわらず、政権レベルの謝罪がない。この問題に対する態度に深刻な問題がある」と指摘した。ユ・チャンソン博士は「与党内部に危機警報を発し、民心に復興する新しいリーダーシップが登場しなければならない」とし、「不動産は主務長官を替えてでも反省する姿を見せるべきだ」と助言した。

キム・ウォンチョル、ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/954468.html韓国語原文入力:2020-07-21 04:59
訳H.J

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