本文に移動

国連、京畿道の北朝鮮支援物資の対北朝鮮制裁免除を承認

登録:2019-12-16 22:17 修正:2019-12-17 07:44
北朝鮮の開豊養苗場全景=京畿道提供//ハンギョレ新聞社

 国連が京畿道の「開豊(ケプン)養苗場造成事業」に必要な物資152品目に対し、対北朝鮮制裁免除を承認した。これに伴い、2010年に中断された京畿道の「開豊養苗場支援事業」が9年ぶりに再開されるかに関心が集まっている。

 京畿道は16日「国連1718制裁委員会から『開豊養苗場造成事業』に必要な物資152品目に対する対北朝鮮制裁免除承認を受けた」と明らかにした。今回免除承認を受けた物資は、養苗機資材、工事装備および作業工具など計152品目で、事業費は22億7500万ウォン(約2億1千万円)に達する。これに先立って、京畿道と社団法人ウリ民族助け合い運動は「開豊養苗場造成事業」再開のための対北朝鮮制裁免除申請書を先月20日に国連の対北朝鮮制裁委員会に提出していた。

 「国連1718制裁委員会」は2009年、北朝鮮の2回目の核実験以後、国連安全保障理事会決議により対北朝鮮制裁のために設置された。これまでユニセフなど民間団体を中心に対北朝鮮支援と関連して主要物資の搬入などに対する免除承認を受けたことはあるが、地方自治体事業としては今回が初めてだ。

開豊養苗場の温室養苗の内部の様子=京畿道提供//ハンギョレ新聞社

 京畿道はこれに伴い、統一部に対北朝鮮接触承認を受け、北朝鮮側と開豊養苗場造成事業に対する本格協議に乗り出すことにした。

 開豊養苗場支援事業は、2007年の9・13南北合意書の締結により推進されたもので、黄海北道開城市(ケソンシ)開豊洞一円に面積9ヘクタール、年間150万本の苗木を生産できる山林緑化事業の前哨基地を構築する事業だ。北朝鮮が、自ら苗木を生産できる基盤を用意するためのものだ。

 京畿道は、(社)ウリ民族助け合い運動と共に南北交流協力事業として推進してきたが、2010年の天安艦事件と関連して、南北交易の中断など対北朝鮮制裁に出た李明博(イ・ミョンバク)政府の5・24措置により事業は中断された。

 イ・ファヨン京畿道平和副知事は「膠着局面に入り込んだ朝鮮半島平和プロセスの状況と、連日のように激化する朝米間の舌戦を見て、多くの国民が憂慮しているのが現実だ。そのために今回の免除承認は、地方自治体と韓国国内の民間団体が共に対北朝鮮制裁を克服した最初の事例であり、南北交流協力事業の突破口を開く契機になった」と話した。

ホン・ヨンドク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/921005.html韓国語原文入力:2019-12-16 17:11
訳J.S

関連記事