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金委員長、朝米実務協議が物別れに終わった後の初の行動

登録:2019-10-10 08:17 修正:2019-10-10 14:09
北朝鮮の金正恩国務委員長が「国の総合的な種子研究開発基地」と呼ばれる朝鮮人民軍第810部隊傘下の第1116号農場を現地指導したとして、「朝鮮中央通信」が9日に公開した写真/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が朝鮮人民軍が運営する「総合種子研究開発基地」を現地指導したと、「労働新聞」が9日付で報道した。合意が見送られたストックホルム朝米実務協議後の初の公開活動が経済分野であり、「農業の現代化」がキーワードだ。金委員長の公開活動は報道された日を基準に、超大型放射砲の射撃実験の指導(9月10日)以来28日ぶりであり、経済分野の現地指導は陽徳郡温泉観光地区建設現場の現地指導の報道(8月31日)後初めてだ。

北朝鮮の金正恩国務委員長が「国の総合的な種子研究開発基地」と呼ばれる朝鮮人民軍第810部隊傘下の第1116号農場を現地指導したとして、「朝鮮中央通信」が9日に公開した写真/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 金委員長は「朝鮮人民軍810軍部隊傘下の1116号農場を現地指導」し、同農場は「党中央のモデル農場」であり、「国の総合種子研究開発基地」と、朝鮮労働党機関紙である「労働新聞」が同日付1面で写真17枚と共に報道した。金委員長は2013年からこれまで2014年を除いては毎年同農場を訪れ、現地指導をするなど格別な関心を示してきた。

 「労働新聞」の報道によると、金委員長は「世界的なレベルの優良品目をさらに多く育種開発することで、人民の食糧問題、食べる問題を解決するうえで、決定的な転換を起こさなければならない」と述べたという。金委員長は「世界的な農業発展の傾向をよく知り、国の全般的な農業を革新させるための事業に国を挙げて力を入れなければならない」とし、「農業科学研究部門を発展させるための正確な目標を設定し、その方向性を堅持することが重要だ」と指摘した。 特に、「我々が信じるのは科学技術の力」だとし、「科学技術を重視する観点と働き方を国の基調として確立していかなければならない」と強調した。

北朝鮮の金正恩国務委員長が「国の総合的な種子研究開発基地」と呼ばれる朝鮮人民軍第810部隊傘下の第1116号農場を現地指導したとして、「朝鮮中央通信」が9日に公開した写真/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 金委員長は農場の「新たに建設した温室や農作物の試験および栽培の圃場など、様々な場所」を視察し、「農業科学研究部門に対する人的・物的支援の強化」や「生物工学技術など現代的な育種方法の利用」、「山間地帯や低収穫地で生産量を高める農業技術」、「不合理な環境と病害虫に打ち勝つ農作物の育種」、「新品種普及事業の改善」などに力を入れるよう指示した。

北朝鮮の金正恩国務委員長が「国の総合的な種子研究開発基地」と呼ばれる朝鮮人民軍第810部隊傘下の第1116号農場を現地指導したとして、「朝鮮中央通信」が9日に公開した写真/朝鮮中央通信・聯合ニュース

 金委員長の「種子研究開発基地」指導には経済担当のパク・ボンジュ党副委員長と金与正(キム・ヨジョン)、ヒョン・ソンウォル党第1副部長を含む多数の党・政・軍幹部が同行した。

イ・ジェフン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/912541.html韓国語原文入力:2019-10-09 20:24
訳H.J

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