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[社説]“交渉の門”開いた米国、韓国も北朝鮮との対話を準備すべき

登録:2017-04-27 22:06 修正:2017-04-28 06:33
ドナルド・トランプ米大統領とマイク・ペンス副大統領が26日(現地時間)、ホワイトハウス西館そばのアイゼンハワー行政府ビルで開かれた上院議員対象の対北朝鮮政策説明会を終えて歩いている=ワシントン/UPI聯合ニュース

 北朝鮮核危機を含む朝鮮半島状況が岐路に立った。ドナルド・トランプ米大統領は26日(現地時間)、ホワイトハウスで上院議員全員を相手に非公開の対北朝鮮政策説明会を開いた。続けてレックス・ティラーソン国務長官、ジェームズ・マティス国防長官、ダン・コーツ国家情報局(DNI)長官の3省の長官が合同声明を発表し「北朝鮮の核兵器追求は国家安保の緊急な脅威であり、(米国)外交政策の最優先順位」と明らかにした。米国の政府と議会が対北朝鮮政策の発表に共に立ったのは異例だ。

 トランプ政権の新しい対北朝鮮政策の基調は「最高の圧迫と関与」に要約される。北朝鮮核プログラムの解体を目標に、北朝鮮を最大限圧迫して対話に引き出すということだ。最近の対北朝鮮軍事圧迫もそのための手段というのが米国政府の説明だ。声明で「平和な方式」を強調し、対北朝鮮軍事行動の可能性論議を招いた「すべてのオプション」という表現が抜けた点も注目に値する。

 これに伴い、空母カールビンソン号の朝鮮半島海域再進入と北朝鮮の核攻撃脅迫で最高潮に達した軍事的対立局面は、ある瞬間に“対話局面”に急変する可能性が高まった。これは肯定的に見るべき内容が多い。しかし、政権委譲期にある韓国としては憂慮される点もまた少なくない。

 “対話”を目標にすると言いながら、“圧迫”過程で軍事的緊張がさらに高まる可能性も否定できない。また、米中がようやく歩調を合わせるかに見えたが、米国と戦略的利害関係を異にする中国が、対北朝鮮圧迫にどこまで参加するかも未知数だ。とはいえ、米国が軍事行動をひとまず排除して“交渉”カードを持ち出した以上、現在の危機段階は一瞬にして新たな局面に転換される可能性が以前より高まったことは事実だ。

 朝鮮半島情勢が以前よりはるかに予測しにくい状況では、何よりも当事国である韓国政府の役割と意志が重要だ。米国と中国を説得し、朝鮮半島の緊張を緩和させ、南北対話を通じて北朝鮮を交渉のテーブルに呼び出す調停者の役割をしなければならない。韓国新政府の最も緊急な課題はまさにこれに尽きる。

 ところが、僅か2週間を残すだけの黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行の過渡政府と米国防部が、奇襲的な「THAAD既成事実化」を強行した。また、直ちに実戦運用に入ると明らかにしたことは、次期政権の選択肢を狭める処置であり非難されて当然だ。ハリー・ハリス米太平洋軍司令官が26日に米下院の軍事委員会聴聞会で「実戦運用」方針を明らかにした後に韓国国防部が遅れてこれを確認したことも遺憾なことこの上ない。

 このように米国の後だけついて行くようでは、たとえ“交渉局面”が開かれても韓国政府が朝鮮半島問題でそれなりの主導的役割をすることは不可能だろう。トランプ政権の対北朝鮮政策基調発表を契機に、韓国も北朝鮮との対話復帰を引き出す具体的な準備に積極的に取り組まなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/792600.html 韓国語原文入力:2017-04-27 20:02
訳J.S(1423字)

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