今年に続き来年も韓国国内の自動車需要は減少するという展望が出された。世界の自動車市場は2008年の金融危機以来、最低の成長率になると予想された。
現代自動車グループのグローバル経営研究所は6日、「2017年自動車産業展望」報告書を発表し、来年の韓国国内における車の販売量を176万台と予想した。今年の展望値180万3000台より2.4%少ない数値だ。
同研究所は「低金利と低油価が続き、新車発売のような肯定的側面もあるが、政府の新車購入支援政策終了と家計負債増加、雇用不振にともなう消費心理の萎縮などにより需要が減るだろう」と見通した。
当初、今年の内需販売予想値は前年に比べて0.5%のマイナスだったが、研究所はこれを修正して1.8%減少するだろうと見通した。それだけ下半期の需要が予想以上に振るわないということだ。内需販売が前年比減少傾向に反転したのは2013年以来3年ぶりだ。
来年はスポーツ実用車(SUV)の人気が続き、新車が市場に影響を与えると予想された。スポーツ実用車の販売比重は歴代最高の25%まで拡大すると展望された。来年に新たに発売される新車としては、ジェネシスG70、ルノーサムスンSM3の後続車クリオ、韓国GMのクルーズ後続車、双龍自動車のレクストン後続車、BMW5シリーズ、ボルボS90が挙げられた。
来年の世界自動車需要は主要市場の成長率が大幅に鈍化して、2008年の金融危機以来最低の2.1%増加に終わると予想された。同研究所は「米国とヨーロッパ連合(EU)の成長停滞、中国の成長鈍化が持続し、米国基準金利の引き上げとブレグジットにともなう不安要因も小さくないだろう」と分析した。米国は7年ぶりに-0.1%のマイナス成長が予想されており、ヨーロッパは0.6%成長に留まるだろうという見通しを同研究所は示した。中国は4.8%の販売成長を予想した。原油価格など原材料価格の上昇で資源輸出国の回復傾向が予想されるが、その幅は大きくないだろうと研究所は見通した。