今年1月から先月まで、韓国の完成車メーカーで海外生産量が国内生産量を超えたことが分かった。
27日、韓国自動車産業協会の集計によれば、今年1~8月の現代自動車と起亜自動車、韓国GM、双龍自動車、ルノーサムスン、大宇バス、タタ大宇の7社の韓国国内での生産量は277万3067台だ。同じ期間に現代自動車と起亜自動車の海外工場ではこれより14万3773台多い291万6840台を生産した。現代自動車の海外生産量が国内生産量を上回ったのはかなり前からだが、完成車メーカーの合計で海外生産量が国内生産量を上回ったのは今回が初めてだ。
国内自動車生産量は2011年以後、減少傾向にある。同じ期間に海外生産は一貫して増え続け、現在は2倍以上に増加した。現代自動車の昨年の海外生産比重は60%に達する。
こうした逆転現象は、海外進出を拡大してきた現代・起亜自動車が現地工場を増やし続けているうえに、今年は輸出と内需の同時不振のために完成車メーカーが国内生産を減らしたためだ。最近の傾向が続けば、今年は年間ベースでも海外生産量が国内を上回るものと予想される。最近竣工した起亜自動車メキシコ工場(年間生産40万台)と、年内に完工する現代自動車の中国4工場(年間生産20万台)が本格稼動すれば、完成車メーカーの海外生産量はさらに増えることになる。来年上半期には現代自動車が中国で年産20万台規模の工場5カ所の生産を始める。
現代・起亜自動車の海外生産施設の拡大は「グローバル戦略」に従ったものだ。内需市場が成長限界に達した中で、海外現地生産のメリットが大きいためだ。現代自動車グループは海外に生産拠点を構築することで、無関税恩恵を享受すると共に輸出基地として活用でき、特化車種の開発など足早な現地化戦略で販売を拡大できると見ている。
問題は製造業の生産誘発と雇用効果が最も大きい自動車産業の国内増設が止まり、雇用不振など否定的効果につながる点だ。現代自動車が過去20年間に海外に11工場を作る間、国内では一カ所の工場も新設されなかった。