中国の治安当局が、北朝鮮と中国の国境地域にいる現地駐在北朝鮮工作員を密輸の疑いで今月初め拘束したことが分かった。
読売新聞は12日、中国当局が遼寧省丹東(タンドン)に駐在していた北朝鮮工作員幹部の自宅を深夜に急襲して身柄を拘束し、現金約3000万元(約4億9000万円)と金塊を押収したと複数の朝中関係消息筋を引用して報道した。同紙はまた、中国側が北京の北朝鮮大使館にこの事実を通知し、北朝鮮も関係者を中国に派遣したと伝えた。中国側が具体的にどのような容疑を適用したかは明らかでない。同紙は、拘束されたのは、国連安全保障理事会の決議により対北朝鮮制裁対象になった輸出入禁止物品の密貿易に関与し、数年前から丹東に駐在して北朝鮮貿易商の間では「祖国代表」、「総責任者」などと呼ばれた人物だと報道した。また、同紙は今回の事件について「(北朝鮮に対する)『非核化措置の圧迫』という見解もある」と解説した。これと関連して、現地の消息筋はこの日、ハンギョレとの電話インタビューで「先週密輸が摘発され(北側の)某氏が捕まったという話は聞いた」と報道内容を確認した。