双龍自動車、高所籠城中の解雇労働者2人に
「退去断行仮処分申請」
「籠城を解かなければ一日1人当たり
100万ウォンの間接強制金賦課を要求」
双龍(サンヨン)自動車が平沢工場内の高さ70メートルの煙突上で籠城中の解雇労働者2人を告訴し、「退去断行仮処分申請」を出した。
双龍自動車は7日、「2人の解雇労働者は籠城を解け」として「金属労組双龍自動車支部のキム・ジョンウク事務局長とイ・チャングン政策企画室長を相手に、6日水原(スウォン)地裁平沢支所に退去断行仮処分申請を出した」と明らかにした。また、「籠城を解かなければ1日200万ウォン(1人当たり100万ウォン、1ウォンは約0.11円)の間接強制金を賦課するよう要求した」と明らかにした。 間接強制金とは裁判所の命令に従わない場合に発生する賦課金で、双龍自動車側は「2人の籠城者は鉄条網を切断し無断で工場に侵入し、不法に煙突に登った」として「籠城による会社のイメージダウンなど、被害を被っているだけに、会社として可能な法的措置を取ったまで」と話した。 双龍自動車側は昨年12月に、2人を住居侵入および業務妨害の疑いで告訴もしている。
双龍自動車のチャ・ギウン広報チーム課長は『ハンギョレ』との通話で「希望退職者の復職問題もかかっており、全般的な事案について話し合おうと何度も対話を試みたが、籠城者は解雇者の復職だけを要求している」として「SNSを通じて世論に訴えるのは、双龍自動車に対して否定的なイメージを抱かせるものであり、企業イメージの失墜によって新車チボリの販売に否定的な影響を及ぼすことを憂慮している」と話した。また「現在会社側ができることは法的措置だけだ」と付け加えた。
イ・チャングン政策企画室長はこれに対し「双龍自動車側は、先月には煙突籠城を解けば対話に応じると言って余地を残したが、今回は籠城を解かなければ告訴すると表明するなど、一方では宥め、他方では頬を打つ二重的な態度を見せている」とし、「一日200万ウォンずつ増えていく罰金を言っておきながら何を交渉しようと言うのか理解できない」と話した。SNSを通して双龍自動車のイメージを失墜させているという会社側の主張については「少しは恥を知ってほしい」として「イ・ヒョリ氏がチボリに言及した(訳注:歌手イ・ヒョリ氏は「解雇者たちが復職できるなら無料でも新車の広告に出演する」という趣旨の文をツイッターに載せた)ことで、新車契約件数がかえって増えたではないか」と答えた。
昨年12月13日未明、キム・ジョンウク事務局長とイ・チャングン政策企画室長は、京畿道平沢(ピョンテク)市 七槐(チルゲ)洞の双龍自動車平沢工場内の高さ70メートルの煙突に登り、高所籠城に突入した。当時、双龍自動車労組は「大法院(最高裁)判決などにより双龍車の解雇労働者がこれ以上希望を見出せない状況で、工場内に侵入するという厳しい決定を下した」として、「会社側に交渉を要求し続けてきたが受け入れられず、これ以上行くところがないという心情で解雇者復職を要求するために下したギリギリの選択だ」と明らかにした。