アジアを代表する進歩派の知識人たちが、ドナルド・トランプ米大統領が崩しつつある国際秩序に対する懸念を示す共同声明を発表した。チョ・ヒヨン元ソウル市教育監、王暁明中国上海大学教授など、声明に名を連ねた知識人たちは、イランやベネズエラなどで行われたトランプ大統領による武力介入を強く批判すると同時に、これらの国々においても市民の人権と自由の回復に向けた省察と改革が必要だと指摘した。
「国境を越えた知識人連帯」(仮称、知識人連帯)は17日に発表した共同声明文で、「トランプ政権下で露骨になっている武力介入の脅威と強圧的な外交姿勢は、個々の国家の政治的危機を超え、国際法の存続の可否と近代国家の主権秩序の未来を分ける重大な分岐点を形成している」と警告した。共同声明が外部に公開されたのは今回が初めてであり、26日までこの趣旨に賛同するアジアの知識人の署名を集める計画だ。
同日までに名簿に名を連ねた国内外の知識人は167人。日本から内海愛子恵泉女学園大学名誉教授、中国から王暁明上海大学教授、インドネシアからヒルマル・ファリド元インドネシア文化相、タイからチャイヤ・ラチャグル・パヤオ大学教授など、代表的なアジアの革新派知識人たちが名を連ねた。韓国からはチョ・ヒヨン元ソウル市教育監やパク・スンソン東国大学名誉教授、ソン・ホチョル西江大学名誉教授、ハ・サンボク「民主平等社会のための全国教授研究者協議会」常任代表などが参加した。
彼らは、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の拉致、グリーンランド併合の試み、対イラン軍事作戦など、米国の強圧的な外交を「主権・国際法・多国間主義を米国の国益と力の論理に従属させようとする一貫した流れの一部」だと指摘した。さらに「国連憲章が禁じた武力行使の原則が崩れれば、国際秩序は再び『力こそが正義』となる前近代的な状態に後退する危険に直面するだろう」と述べた。
また、ベネズエラとイランの政治的問題を解決するのは、米国ではなく、両国の国民の役目だと強調した。知識人連帯は「米国に反対するからといって、ベネズエラやイランの現体制を擁護するわけではない。いかなる国家も『外部からの脅威』や『反帝国主義』という名目で、内部の民主的要請を抑圧する正当性を有することはできない」としつつも、「内部の問題は、各社会の市民が自らの選択と民主的プロセスの中で解決していくべき課題だ。外部の大国にそれを決める権利はない」と指摘した。知識人連帯はこのほかにも、国連の承認のない武力行使・強圧的な制裁が国際法違反であることを認めること▽グリーンランド領土への野心を中止すること▽国連と国際社会による積極的な仲裁と介入などを求めた。
知識人連帯は今回の声明発表を機に、多様なテーマを取り上げ、声を上げるアジアの知識人の集まりを作る計画だ。共同声明を主導しているイ・ギホ韓信大学平和公共性センター所長は、「トランプ大統領の登場は進歩陣営の失敗の代償だ。知識人たちが過去とは異なり『社会の長老』の役割を果たせず、『機能的知識人』へと転落した中、省察の声を上げるべき時だという趣旨のもの」だと説明した。