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韓国最高裁「野党の有力大統領選候補の事件」超高速審理…選挙終盤で台風の目となるか

登録:2025-04-25 06:44 修正:2025-04-25 09:21
裁判研究官「ここまで速いのは初めて」
韓国最高裁の全員合議体が共に民主党のイ・ジェミョン前代表の公職選挙法違反容疑の事件をめぐる2回目の期日を開く24日、ソウル瑞草区の最高裁の様子/聯合ニュース

 韓国の最高裁判所が、最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン大統領選候補の公職選挙法違反事件の合議を3日間で2回開き、事件審理をすばやく進めている。異例ともいえるスピードで審理が進められ、大統領選挙日の6月3日以前に結論が出るかに注目が集まっている。

 最高裁判所全員合議体(裁判長チョ・ヒデ)は24日午後、イ候補の公職選挙法違反事件の2回目の合議を開いた。最高裁は22日、イ候補事件を全員合議体に回付し、当日直ちに最初の合議を開いた。全員合議体の合議は一般的には月1回行われるが、3日間で2回も行われたのだ。法曹界では前例のないスピード進行といわれている。

 このような速度戦にはチョ・ヒデ最高裁長官の意志が込められているものとみられる。最高裁関係者は「チョ最高裁長官は『公職選挙法事件は速やかに処理すべき』という原則どおり手続きを始めようとしている」とし、「ただし、合議過程がどれくらい長くかかるかは分からない」と語った。チョ最高裁長官は一審は6カ月、二審と三審はそれぞれ3カ月以内に終了するという公職選挙法強行規定を強調してきた。

 22日の最初の合議で今後の手続きをめぐる話し合いがあり、2回目であるこの日は主要争点をめぐる議論が行われるなど、本格的な審理が始まったという。全員合議体には、裁判所事務総長を兼任するチョン・デヨプ最高裁判事、中央選挙管理委員長として回避申請をしたノ・テアク最高裁判事を除き、最高裁判事11人とチョ最高裁長官が参加する。

 最高裁判事らの意見がこの日の合議でまとまらなければ、結論が出るまで時間がかかる可能性もある。ある最高裁裁判研究官は「このように速いスピードで審理が進められるのは初めて」だとしながらも、「全員合議体に回付された事件は多くの最高裁判事の意見を集めなければならず、時間がかかる場合もある」と語った。

 カギは6月3日の大統領選挙前に結論が出るかどうかだ。特に、公式の大統領選挙運動が始まる来月12日から大統領選挙日の6月3日の間に結論が出れば、選挙に及ぼす影響が非常に大きいものとみられる。二審の結果どおり無罪が確定した場合、イ候補の大統領選挙への挑戦に弾みがつくが、有罪の趣旨で破棄差し戻しされれば、イ候補にとって大きな障害になりうる。もし大統領選挙日までに結論が出ない中、イ候補が大統領に当選すれば、憲法上の不訴追特権条項の適用を受けるイ候補の裁判が中止されるかどうかをめぐっても議論が予想される。

 イ候補は2021年の大統領選挙前に、城南(ソンナム)市長時代に故キム・ムンギ城南都市開発公社開発1処長のことを知らなかったと述べたことと、柏ヒョン洞(ペクヒョンドン)の韓国食品研究院の敷地用途の変更は国土交通部の脅迫によるものだと発言したことで、虚偽事実公表の疑いなどで起訴された。昨年11月、一審はイ候補に懲役1年、執行猶予2年を言い渡したが、先月26日の控訴審は無罪判決を下した。

オ・ヨンソ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )gksrufp135!@
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1194147.html韓国語原文入力:2025-04-24 21:12
訳H.J

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