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韓国最高裁、最大野党の有力大統領選候補の裁判に拍車…大統領選挙前に結論出るか

登録:2025-04-23 06:38 修正:2025-04-23 10:38
全員合議体に回付した当日、合議日開き審理
共に民主党のイ・ジェミョン大統領選挙予備選挙候補が22日午前、ソウル瑞草区のソウル中央地裁で開かれた「大庄洞背任・城南FC賄賂」一審続行公判に出席するため移動している=キム・ヨンウォン記者//ハンギョレ新聞社

 韓国最高裁は、野党「共に民主党」のイ・ジェミョン前代表の公職選挙法違反事件を全員合議体に回付し、初の合議日まで開いて審理に着手した。最高裁判所が事件処理に拍車をかけていることを受け、大統領選挙前に結論が出るかどうかに関心が集まっている。

 イ前代表事件は22日午前、最高裁2部(主審パク・ヨンジェ最高裁判事)に割り当てられたが、直ちにチョ・ヒデ最高裁長官の決定で全員合議体に渡された。最高裁は通常、最高裁判事4人で構成される小部で上告審を進めるが、小部で最高裁判事らが合意に至らなかったり▽最高裁の判例を変更する必要があったり▽国民的関心度が非常に高い場合には、最高裁判事全員が参加する全員合議体で事件を審理することになる。

 全員合議体には裁判所事務総長を兼任する最高裁判事を除き、最高裁長官まで含む13人が参加するが、イ前代表の上告審はノ・テアク最高裁判事が回避を申請し、最高裁判事12人がイ前代表の有無罪を判断することになった。ノ最高裁判事は、中央選挙管理委員長として選挙法違反事件を判断するのは不適切だとして回避したという。

 最高裁は回付と同時にこの日合議を開き、本格的に事件審理も進めた。選挙事犯の一審は起訴後6カ月、二審と三審は3カ月以内に宣告するようにした選挙法規定を遵守するためには、最高裁はイ代表裁判の判決を6月26日前に出さなければならない。6月3日に行われる今回の大統領選挙の公式選挙運動は、5月12日からだ。

 上告審の結論が大統領選前に出れば、結果がどうであれ、大統領選挙に及ぼす影響は大きくならざるを得ない。

 大統領選前に最高裁の結論が出るかどうかをめぐり、法曹界の見通しは分かれている。高裁部長判事出身の弁護士はこの日、ハンギョレの電話インタビューで、「イ前代表事件は注目度は高いが、複雑な事件ではない」とし、「公式選挙運動期間に判決が言い渡されれば、選挙に影響を及ぼす恐れがあるため、早ければ5月初めにも結論が出る可能性がある」と語った。

 また別の部長判事出身の弁護士は「小部で事件を審理する時間がないため、最高裁長官が全員合議体への回付から合議日までを最高裁判事らと事前に協議した可能性がある」とし、最高裁が早く結論を出す可能性が高いと予想した。

 一方、別の判事出身の弁護士は「上告審で2カ月以内に最終的な結論が出るのは物理的に難しそうだ」と話した。

 上告審の審理中にイ前代表が大統領に当選した場合、裁判が中止されるべきかどうかをめぐっても議論になることが予想される。最高裁判所がこのような物議を鎮めるために、大統領選前に結論を出そうと審理のスピードを上げているという分析もある。ただし、「安定的な国政運営をするため」という「不訴追特権」の趣旨から、すでに起訴された大統領の事件の裁判は中止されるべきだというのが大方の見解だ。

 イ前代表は2021年、大統領選挙を控えて故キム・ムンギ城南(ソンナム)都市開発公社開発第1処長を、城南(ソンナム)市長時代に知らなかったと述べ、柏ヒョン洞(ペクヒョンドン)の敷地用途変更は国土交通部の圧力によるものだと発言したとして、虚偽事実公表の疑いで起訴された。昨年11月、一審はイ前代表に懲役1年、執行猶予2年を言い渡したが、先月26日の控訴審は無罪を言い渡した。

オ・ヨンソ、チャン・ヒョヌン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1193727.html韓国語原文入力: 2025-04-22 23:58
訳H.J

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