4日の憲法裁判所による弾劾宣告で大統領職を罷免された尹錫悦大統領からは、前大統領に提供される各種の礼遇が、警護・警備を除いてほとんど剥奪される。現職大統領に保障される刑事上の不訴追特権もなくなる。
尹大統領が5年の任期を正常に終えるか辞任していたなら、前大統領として年金、事務室の提供、運営経費、本人と家族に対する医療、秘書官3人と運転手1人などが保障された。年金は、現職時に受け取る年間報酬の95%で、尹大統領の今年の年俸は2億6258万ウォンだったため、通常であれば年間2億6000万ウォン(約2640万円)あまりが受け取れた。
しかし「前職大統領の礼遇に関する法」は、在職中の弾劾による退任▽禁錮以上の刑の確定▽刑事処分を回避することを目的とした外国逃亡▽大韓民国国籍の喪失などに当てはまる場合は、ほとんどの礼遇を剥奪するとしている。
前職大統領という象徴性を考慮して警護・警備は保障される。ただし、正常に退任した場合は最大15年間(10年+延長5年)警護が受けられるが、任期満了前に退任した場合は10年(5年+延長5年)に短縮される。前職大統領の警護人員は通常、夫婦で25人ほどが配される。
尹大統領夫妻は官邸を離れ、ソウル瑞草区(ソチョグ)の自宅(アクロビスタ)に転居するとみられる。ただし、大統領の官邸退去時期についての規定がないため、数日は官邸にとどまる可能性が高い。2017年3月10日に罷免された朴槿恵(パク・クネ)元大統領は自宅の施設の補修、警護問題などを理由として、宣告の2日後に大統領府を退去している。警護処は尹大統領の就任から約6カ月間、瑞草区の自宅を警護した経験があるため、早期の警護準備に問題はないはずだという。