3日夜に非常戒厳を宣布した尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は、4日午前4時30分頃、「国会の戒厳解除要求を受け入れ、戒厳を解除する」と明らかにした。
尹大統領は同日、龍山(ヨンサン)の大統領室で国民向け談話を行い、「私は昨日午後11時を期して、国家の本質的な機能を麻痺させ自由民主主義の憲政秩序を崩壊させようとする反国家勢力に立ち向かい、決然とした救国の意志で非常戒厳を宣布した」とし、「しかし、先ほど国会の戒厳解除要求があり、戒厳事務に投入した軍を撤収させた」と述べ、戒厳解除の意思を明らかにした。続けて「国務会議を通じて国会の要求を受け入れ、戒厳を解除する」としつつも、「ただし、直ちに国務会議を招集したが、未明の時間である関係上、まだ議決定足数が充たされていないため、集まり次第すぐに戒厳を解除する」と述べた。
しかし、尹大統領は「度重なる弾劾と立法壟断、予算壟断で国家の機能を麻痺させる非道な行為は即刻中止することを国会に要請する」と述べ、談話を終えた。
尹大統領は前日午後10時28分に緊急談話を通じて「自由憲政秩序を守るために非常戒厳を宣布する」と宣言。軍は戒厳司令部に直ちに転換され、「政党活動、集会などの政治活動を禁止」するなど6つの事項が含まれた「布告令1号」を同日午後11時を期して発令し、軍兵力を動員して国会への進入を試みた。
怒った市民たちは国会の前に集まり、戒厳解除を要求して抵抗した。与野党議員190人は尹大統領の戒厳宣布から約150分後の4日午前1時頃、本会議を開き、全会一致で非常戒厳解除要求決議案を可決した。憲法が規定した事由に該当しない理由で非常戒厳を宣布した尹大統領に対する弾劾世論が高まる見通しだ。