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韓国大統領室、補欠選挙の惨敗に沈黙…尹大統領責任論に当惑

登録:2023-10-12 06:41 修正:2023-10-12 08:23
尹錫悦大統領が11日、ソウル龍山の大統領室で開かれた国防部・文化体育観光部長官任命状授与式会場に入場している/聯合ニュース

 韓国大統領室は、11日のソウル江西区長補欠選挙における与党「国民の力」の惨敗に公式の立場を示さなかった。しかし総選挙を6カ月後に控えて首都圏の世論が野党側に大きく傾いたことが明らかになったうえに、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領責任論」からも逃れられず、当惑を隠せずにいる。

 光復節記念特赦直後の8月18日、国民の力のキム・テウ候補が出馬の意思を明らかにした時から、今回の補欠選挙は「尹心(尹大統領の意中)」が議論の的になった。キム候補が公務上秘密漏洩疑惑で懲役1年、執行猶予2年が確定し、江西区長職を失ってからわずか3カ月後、尹大統領が「法治主義を傷つける」という批判を押し切って赦免・復権を強行し、出馬の道を開いたためだ。

 キム候補が与党候補に確定したことで、「尹心」が反映されたものという見方がさらに強まった。このため、予想を上回る大差でキム候補が敗北し、「尹大統領が(公認が可能になるように)キム候補を赦免したことが、この事態の出発点だ」という批判が与党内部でも高まっている。

 大統領室関係者は「選挙を行ったのは大統領室ではなく国民の力」だとし、尹大統領責任論とは線を引いた。また別の関係者は「国民の力の『険地(野党支持の強いところ)』で行われた基礎自治体首長選挙の結果を、総選挙や『大統領審判論』と結びつけること自体が、あまりにヒートアップした状況だ」とし、国民の力の敗北の意味を縮小した。

 ただ、与党では大統領室参謀の一部が来年の総選挙に出馬する予定のため参謀陣の改編が必要なため、これを機に尹大統領が刷新に乗り出すものとみられる。

 今回の選挙結果が、キム・ヘン女性家族部長官候補の任命の可否に影響を及ぼすかも注目される。

ペ・ジヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1111774.html韓国語原文入力:2023-10-12 01:24
訳H.J

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