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韓国野党第一党イ・ジェミョン代表の1年…未来は「視界ゼロ」

登録:2023-08-28 10:58 修正:2023-08-28 14:56
共に民主党のイ・ジェミョン代表が25日、ソウル瑞草区のソウル中央地裁で開かれた公職選挙法違反容疑に関する一審公判に出席するため車から降りている/聯合ニュース

 「身骨を削る思いで、全く新しい民主党を作ることに私自身をすべて投じます」

 1年前の昨年8月28日、野党第一党「共に民主党」の全国代議員大会(全党大会)で、イ・ジェミョン代表は党代表に当選した直後の受諾演説でこのように述べた。政権交代後、「大庄洞(テジャンドン)開発特恵疑惑」など自身に向けた検察捜査が展開されたなか、国会議員職と代表職に相次いで出馬したイ代表に対して「防弾用(攻撃除けのための)出馬」という批判は多かったが、党内唯一の大統領選候補である彼に「統合と革新のリーダーシップ」を期待する声もなくはなかった。

 1年が過ぎた現在、イ代表のリーダーシップに対する党内外の評価は厳しい。イ・ナギョン(元代表)派だけでなく「中間地帯」に立った議員でさえ「全党大会での資金封筒疑惑」や「キム・ナムグク議員の仮想資産投機問題」はもちろん、「キム・ウンギョン革新委員長の発言問題」でイ代表が左顧右眄(さこうべん)する態度を示したことで、リーダーシップに疑問を提起している状態だ。

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の支持率が30%台のボックス圏にとどまっている状態で、民主党が30%にのぼる無党派層の支持を吸収するどころか、与党と同等の水準に止まっているためだ。派閥色の薄いある民主党の2期目の議員は27日、ハンギョレに「検察政権の波状攻勢を防御するのに集中するあまり、野党第一党として国会運営を主導したり、国政を実効的にけん制するのが力不足にならざるを得なかった」と指摘した。党代表任期2年のうち半分を「司法リスク」との戦いに費やしたということだ。

 イ代表にとってさらに大きな試練は、残りの任期中に迫ってくるものとみられる。検察の2回目の拘束の試みと逮捕同意案の処理過程から、来年4月の総選挙に至るまで、イ代表自身の進退をめぐって「政治的決断」を絶えず要求されるものと予想されるためだ。「栢ヒョン洞(ペクヒョンドン)開発特恵疑惑」と「サンバンウルグループ北朝鮮送金疑惑」事件を捜査中の検察は、30日にイ代表の出頭調査を終えれば、来月の定期国会会期中に拘束令状を突きつけるものと予想される。派閥色の薄い別の議員は「9月は、昨年の大統領選挙以降1年6カ月ほど繰り広げられた検察と民主党の激突のクライマックスになるだろう」とし、「逮捕同意案の処理過程と裁判所の令状発行、その後の民意の推移によって、与野党の総選挙前の土台ができあがるものとみられる」と述べた。

 この過程での判断とそれに伴う責任は、すべてイ代表が負わざるを得ない。逮捕同意案処理問題をめぐり指導部内でも「否決」から「可決前提の自由投票」まで議論が交わされているが、すべて仮定に過ぎず、実際に拘束令状が請求された際には当事者であるイ代表の判断が最も重要だ。ある関係者は「イ代表は逮捕同意案の可決・否決を問う算法からはすでに脱したようだ」とし、「今は『万が一拘束されたとしても、それにともなう国民的支持をどのように得るか』を考えている状態」だと伝えた。

 結局、判断は「総選挙の民意」にかかっているとすれば、民主党内の派閥対立の重要なポイントとなるのは、「イ・ジェミョン」という看板で総選挙の勝利を導くことができるかどうかだ。党の柱であるイ代表が万が一拘束されたとしても、全党大会を通じて選出された新しい指導部や非常対策委員会を通じて「獄中からの公認推薦」で総選挙に影響力を行使するという見通しまで提起されており、党内の緊張も高まっている。非イ・ジェミョン派のある議員は「イ代表が拘束と関係なく自ら代表職を整理しなければ、40人であれ50人であれ革新と変化を掲げる人々はイ代表と争うことになるだろう」と語った。

オム・ジウォン、カン・ジェグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1105994.html韓国語原文入力:2023-08-28 07:37
訳C.M

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