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台風6号「カーヌン」韓国上陸の見込み…蒸し暑い熱帯夜は続く

登録:2023-08-07 00:58 修正:2023-08-07 08:32
当初の予想より西に進路を取り朝鮮半島を貫通
6日午後、夕立が降るソウルの光化門広場/聯合ニュース

 台風6号「カーヌン」は進路を変え、10日午前に慶尚道の海岸地域に上陸する見通しだ。カーヌンの影響により、7日から江原道の嶺東(ヨンドン)と慶尚圏の東海岸を中心に雨が降ると予想される。台風が上陸する9~10日には全国のほとんど地域へと雨が拡大するとみられる。

 当初、カーヌンは日本の九州の南を経て北東に進み、韓国には影響を及ぼさないと予測されたが、韓国周辺の気圧の影響でそれまでの進路より西に動くものとみられる。気象庁は6日午前のブリーフィングで「台風の東で発達した熱帯低圧部と低気圧性の渦が北太平洋高気圧を韓国の方へと張り出させているため、台風が北へと押し上げられる」格好だと説明した。

 7日、カーヌンは九州南方の海上で北上をはじめ、10日午前に釜山(プサン)付近に上陸し、同日午後3時には大邱(テグ)北方50キロの地点まで北上すると予想される。この時、慶尚道のほとんどが台風の暴風域(風速が25メートル以上の区域)、全国が強風域(風速が15メートル以上の区域)に入ると予想される。

 当初、台風は東海岸に沿って北上しつつ朝鮮半島の東側の地域に集中的に影響を及ぼし、11日には東海(トンヘ)北部海上に抜けるものと予想されたが、この予想より進路を西に取り、朝鮮半島全体を貫通するものと見られる。台風は11日午後、咸鏡南道咸興(ハムフン)北西の陸上を通過すると予想される。

6日午後3時のearth.nullschool.netの画面のキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 朝鮮半島の南に位置するカーヌンの影響で、すでに済州道と南海岸地域には波浪注意報が発表されているが、8日以降は波浪注意報がさらに拡大するとみられる。気象庁は、8~11日には東海全域と済州道の海上、南海(ナムへ)海上などを中心として風と波が非常に強まると予想している。

 過去にもカーヌンと非常に似た進路を示した台風があった。2020年の台風10号「ハイシェン」は北太平洋高気圧の東端に沿って9月7日に慶尚道の東海岸に上陸し、江原道東海岸を通過して北進した。ハイシェンによって全国が多くの雨と強風に襲われ、慶尚圏と江原道の嶺東地域は最大300ミリの降水量を記録し、東海岸と鬱陵島(ウルルンド)、独島(ドクト)には40メートルの強風が吹いた。

2020年9月7日、台風ハイシェンの強風の影響により、釜山影島区東三洞で信号機が折れた=釜山地方警察庁提供//ハンギョレ新聞社

 気象庁は「カーヌンは10日に北上しつつ、11日前半まで韓国に影響を及ぼす可能性が高く、危険な状況が展開される恐れがある」として安全に格別の注意を払うよう呼びかけている。

 一方、6日夜に江原道中部と北部の山地、江原中部と北部の東海岸に豪雨警報が発表されている中、強い雨と風の影響でこれらの地域の猛暑警報は引き下げ、または解除されている。しかし、その他全国のほとんどの地域では真昼の暑さのせいで夜も気温が下がらず、熱帯夜が続くものとみられる。

 長期間にわたり全国に猛威を振るった猛暑は台風によって一時的に解消されるとみられるが、台風の通過後は朝鮮半島周辺の気圧が変化し、今後も猛暑が続くか、また気温はどれほど上がるかは流動的だ。気象庁の6日の発表によると、9日から16日までの10日の日中の最高気温は28~35度で、平年(29~32度)と比べてほぼ同じ、または高いと予想される。

シン・ソユン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1103175.html韓国語原文入力:2023-08-06 14:10
訳D.K

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