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韓国検察、半導体の重要技術を中国に流出させた大企業社員らを起訴

登録:2023-01-27 06:23 修正:2023-01-27 10:42
大田地検の全景=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 韓国企業の半導体関連の重要技術を中国に流出させた疑いで、国内の大企業と中堅企業の元・現社員が裁判にかけられる。

 大田(テジョン)地検と特許庁の技術デザイン特別司法警察は26日、半導体ウェハーの研磨(CMP)関連技術を中国に流出させた疑い(産業技術保護法等違反)でA氏(55)など3人を拘束起訴し、他の3人を在宅起訴したと明らかにした。国内3大企業や中堅企業の元・現社員である彼らは、パソコンや業務用携帯電話で会社のイントラネットに接続し、半導体ウェハー(半導体を作る土台となる薄い板)の研磨工程図など会社の機密資料を閲覧し、自分の携帯電話で写真を撮るなどの方法を使って情報を流出させた疑いがかけられている。流出した資料には、半導体ウェハー研磨剤と研磨パッドに関する先端技術や営業秘密をはじめ、半導体研磨工程に関する国家重要技術まで含まれているという。

 主犯のA氏は2018年、役員への昇進がかなわず、2019年6月に中国の企業と半導体ウェハー研磨剤の製造事業を共に進めることを約定した後、会社に勤務しながらメッセンジャーなどで中国内の研磨剤生産設備の構築と事業を管理し、他社の研究員であるB氏(52・拘束)とC氏(42・拘束)、D氏(35・在宅起訴)をスカウトし、2019年9月から中国の企業にそれぞれ副社長、課長、社員として転職させた。A氏も2020年5月に社長級で転職し、中国の会社で勤めてきた。

 特許庁の技術デザイン特別司法警察は昨年3月、国情院から中国の業者に転職した研究員のB氏とC氏に関する情報提供を受け、捜査に着手し、家宅捜索と証拠物の分析などを通じて共犯の存在を確認した後、昨年11月に検察に送致した。

 被害企業の中で規模が最も小さい会社の場合、今回の技術流出で1千億ウォン(約105億円)以上の経済的被害が発生したという。流出資料をもとに中国で本格的な事業を進める前にA氏が拘束されたことで、さらなる被害を防止できたと検察と特許庁は説明した。

 検察関係者は「我が国が保有している世界的な水準の半導体関連の重要技術を海外に流出させた事案」だとし、「検察は特許庁や国情院などと緊密に協力し、創意的な技術開発意欲を阻害して国家の重要な競争力である産業技術を盗もうとする犯罪に厳しく対応する」と述べた。

チェ・イェリン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/chungcheong/1077102.html韓国語原文入力:2023-01-26 17:38
訳H.J

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