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SK米工場を訪ねた米大統領「半導体はゲームチェンジャー…もう中国の人質ではない」

登録:2022-12-01 05:51 修正:2022-12-01 09:25
米国のジョー・バイデン大統領が29日、ミシガン州のSKシルトロンCSSの工場で演説している=ベイシティ/ロイター・聯合ニュース

 米国のジョー・バイデン大統領が、就任後初めて米国にある韓国企業の生産施設を訪問し、半導体産業に対する投資と高賃金の雇用の重要性を強調した。

 バイデン大統領は11月29日、ミシガン州ベイシティで半導体の中心的な素材である「シリコンカーバイド・ウェハー」を製造するSKシルトロンCSS工場を訪問し、製造工程について説明を受けた後、ウェハーを注意深く眺め、「素晴らしいことだ。皆さんに感謝する」と述べた。バイデン大統領は、SKの3億ドル(約410億円)規模の投資に感謝の意を明らかにし、自身の任期中に高賃金の雇用を作ったという点を広めるためこの日工場を訪れた。

 バイデン大統領はその後の演説で、半導体産業は「ゲームチェンジャー」だと述べ、重要性を強調した。バイデン大統領は「我々は米国で半導体チップを発明した。そして、私たちは怠けた」と述べ、海外企業が生産を主に担当する状況を指摘した。さらに、「企業は生産品でなく雇用を外に送りだし」たことで、米国の世界における半導体製造の割合がたった10%になったが、自身が主導した「チップおよび科学法(CHIPS法)」によって半導体生産施設が米国に集まり、10年間で数千億ドルが投資される予定だと述べた。さらに、自身が訪問したミシガン州だけでなく、オハイオ州コロンバスのインテルの半導体工場では「人材の80%が大卒の学歴を必要とせず、平均年収は12万6000ドル(約1700万円)」だと主張した。

 バイデン大統領は、製造業の米国回帰を説明する過程では、先月14日に中国の習近平国家主席と長時間にわたる首脳会談を行った事実に言及し、「我々は他の世界が活用できるサプライチェーンになるだろう。もう人質にならない」と述べた。米国内で主要製品を直接製造し、中国が半導体などの先端産業でサプライチェーンの主導権を握れないようにするという話だ。

 外国企業の米国投資を強調し、7月にホワイトハウスを訪問したSKのチェ・テウォン会長とは500億ドル(約6兆9000億円)の対米投資を話し合ったと強調した。当時、新型コロナウイルスの感染のためチェ会長とは動画で対話した際にも、大統領は退出するチェ会長一行を3階のバルコニーから見下ろして「米国に来ますよね?そのつもりですよね?」と確認したと語った。さらに、「半導体から電気自動車バッテリー、充電器、医薬品まですべてのもの」を作る企業のオーナーが自身の「良き友人」になったと述べた。

ワシントン/イ・ボニョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1069565.html韓国語原文入力:2022-11-30 17:23
訳M.S

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