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韓国政府、韓日・韓米首脳会談のプール取材を制限…なぜ?

登録:2022-11-14 06:21 修正:2022-11-14 08:25
大統領室の職員だけが会談会場に 
書面資料発表後、質疑応答を省略 
岸田首相は13分間にわたり説明
尹錫悦大統領が13日、カンボジアのプノンペンのあるホテルでジョー・バイデン米大統領と首脳会談を行っている=大統領室提供//ハンギョレ新聞社

 大統領室が13日(現地時間)、カンボジアのプノンペンで開かれた韓米首脳会談および韓日首脳会談の現場を、尹大統領の歴訪に同行した共同取材団に公開せず、物議をかもしている。北朝鮮が7回目の核実験に踏み切る可能性が高いとみられる中、朝鮮半島情勢と地域の安全保障など主要懸案が論議される重要な会談への取材活動を制限したという批判の声があがっている。

 大統領室のイ・ジェミョン副報道官は同日午前、現地日程に関するブリーフィングで「韓日、韓米首脳会談は専属取材で行われる」と発表した。通常、各国首脳との会談は「代表記者取材」の形で冒頭発言などが公開されるが、今回の会談は大統領室の関係者が会場に入り、関連内容を伝えるという通知だった。大統領室による専属取材の場合、公開会談の全体内容ではなく、編集された発言と映像、写真だけが伝えられる。さらに、大統領室は同日、主要20カ国・地域首脳会談(G20サミット)が開かれるインドネシアのバリ島への移動時間などを理由に、韓日、韓米首脳会談の内容に関する書面報道資料のみ提供し、マスコミの質疑応答は省略した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の今回の歴訪日程の中で最も重要な日程だった両会談が、事実上マスコミに非公開で行われたわけだ。一方、岸田文雄首相は韓日首脳会談後、バリ島に発つ直前に記者団の取材に応じ、各国首脳との会談の成果などについて13分にわたり説明した。

 米日両首脳との会談がマスコミに非公開で行われたことをめぐり、尹大統領の失言などが露呈するのを防ぐため、韓国側の要請があったのではという推測も飛び交った。 今年9月に米ニューヨークで開かれた財政公約会議の時、尹大統領の卑語発言が同席取材した代表取材団のカメラに捉えられ、報道された。一角では、このような可能性を事前に遮断するための措置とみている。

 大統領室側では「会談当事国同士の合意」によってなされた決定だと説明した。大統領室関係者は「すべての会談は両者の協議のもとで行われる。今回もそうだと理解していただきたい」と説明した。同関係者は、「相手国の要請なのか」という質問には、「一方が要請して、他方が受け入れたというよりは、双方の協議を通じて行われた」と答えた。

 大統領室のこのような措置について、現場では「文化放送」(MBC)担当記者に対する専用機搭乗拒否に続き、取材活動を制限するものという不満の声があがった。大統領室は同日、バリ島に移動する際もMBCに対する専用機搭乗拒否措置を解除しなかった。本紙も14日、民間機を利用してバリ島に移動する。

プノンペン/ペ・ジヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1067061.html韓国語原文入: 2022-11-14 00:42
訳H.J

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