西海(ソヘ)公務員殺害事件当時、「自主的な越北(北朝鮮に渡ること)」と発表するよう指示したとの容疑などで拘束されていたキム・ホンヒ前海洋警察庁長が、裁判所の拘束適否審認容により釈放される。
ソウル中央地裁刑事控訴5-3部(チョン・ドクス裁判長)は11日、キム前庁長に対する拘束適否審を認容した。拘束適否審とは、拘束された被疑者が拘束の適法性と必要性について改めて裁判所の判断を求める手続きだ。キム前庁長は9日に、裁判所に対し拘束適否審を申し立てていた。
西海事件当時の海洋警察の総責任者だったキム前庁長は、故イ・デジュンさんが自主的に越北したと発表するために、未確認の証拠の使用や既存の証拠の隠蔽、実験結果の歪曲などの疑いが持たれている。監査院は、亡くなったイさんの着用していた救命胴衣に漢字が書かれているという報告をキム前庁長が受けた後に、「私は見なかったことにする」と語ったという陳述を確保したという監査結果を公開した。
キム前庁長と共に先月拘束されたソ・ウク前国防部長官も8日に釈放された。ソ前長官は6日に、拘束状態が維持されれば防御権行使に支障をきたすとして拘束適否審を申し立てた。裁判所は、証拠隠滅の恐れがあると信じるだけの十分な理由はなく、事件関係者に危害を加える恐れもないとし、これを認容した。